読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

『令和を生きる 平成の失敗を越えて』 半藤一利 池上彰 共著

サイトより)平成元年、ベルリンの壁とともに世界秩序も崩壊したことに気づかず、バブルに浮かれていた日本人。バブル崩壊後も、相次ぐ大災害と長きデフレにより、目先の生活を守ることに追われて、志向はさらに内向きに。そして日本は、理念を持たない「戦争ができる国」となり、「デマと差別が溢れる国」となった。その姿は、国際社会から取り残され、無謀な戦争に突き進んだ戦前の日本とあまりに重なる。過たずに済む分岐点はどこだったのか。昭和史研究の泰斗と現代を代表するジャーナリストが、平成の失敗を徹底的に検証した白熱対談。
 
表紙)政治の劣化、経済大国からの転落、溢れかえるヘイトとデマ
この過ちを繰り返してはならない
 
p48:池上)国民投票をやると、間違いが起きることがある。その危険性がわかっているからドイツは憲法を変えるための国民投票はしていません。・・・(中略)・・・私自身は、やはり議会制民主主義、代表制民主主義がいいと思っています。
 
p53:阪神淡路大震災で露呈した衝撃の危機管理欠如 自衛隊への派遣要請の発想なし、国交省に当直なし、
 
p106:1995年1月1日読売新聞元旦朝刊1面トップ 特ダネ 上九一色村サリンの残留物 
 
p91:池上)いまの若い人が保守化したとか、右傾化してきたよねというきっかけは、産経新聞のこのサービス(ヤフトピやMSNなどネットでの影響力)ではないか。
+p141:池上)(日韓対立)産経新聞の影響が大きい・・2014年から歴史戦と名付けた特集記事を掲載(キャンペーン)
 
p97:半藤)全体主義というのは国力が弱くなっているとき、社会が混沌としているときに生まれやすい。そんなときに、しばしば英雄視される者があらわれて、カオスか自分かどちらかを選べと人びとに迫る。あるいは人びとのなかに眠っていた怒りを呼び覚まして操作しようとする。だから我々は、いまこそ気をつけなければいけませんねえ。

 

<論点や歴史的経緯をいくつか>
コソボ紛争でのNATOによるセルビア勢力への空爆が「人道的介入」を真正面から掲げた戦争行為 (p125) 池上:殺戮止まった事実、半藤:認めない
 
・PKO法にもとづく自衛隊の海外派遣はカンボジア派遣が最初(p128)
 
イラク派兵の責任を追及された英政府、どこ吹く風の日本政府(p135)
 
・日本が核兵器を持てないのは、核ミサイル基地を狭い国土で隠せず+原子力潜水艦3隻運用できるか?ウランも禁輸され(p143)
 
非正規労働者拡大の分岐点になった労働者派遣法改正 竹中平蔵さんパソナの取締役会長(p170)半藤:どう考えたってダメ
 
ライブドアへの国策捜査がIT産業発展を潰した ホリエモンと村上氏 2006年証券業取引法違反 (p177)
 
・金儲けに拍手喝采する米中、断罪する日本(p178)
 
◇年を越えて読んだ内容を、ようやく2023/02/06(月)の夜に記録・・
・販売開始日が2019.05.29と、コロナ禍やウクライナ軍事侵攻が始まる前で、安全保障をめぐる議論は、かなり受け止めが変わってきた印象もある。
・ただ、過ちを繰りかえさないために何ができるのか・・を考え続けたい。
 
{2022/12/26月-1/12木:読了、記入は2/06} 

『激動 日本左翼史』  池上 彰 & 佐藤 優 共著

サイトより)高揚する学生運動、泥沼化する内ゲバあさま山荘事件の衝撃。
左翼の掲げた理想はなぜ「過激化」するのか? 
戦後左派の「失敗の本質」。
「この時代は、左翼運動が最高潮に達しながらその後急速な凋落を辿っていった時代にあたり、左翼史全体を通じても特に歴史の教訓に満ちた時代です。まさに、この時代は「左翼史の核心」と言えるでしょう。」(佐藤優
「なぜ左翼は失敗したのか。この本では一貫してこの問いに立ち返ることになるでしょう。そして、左翼の顛末を歴史の教訓として総括することは、最も学生運動が盛り上がっていた1968年に大学生になった私の使命でもあります。」(池上彰
 
佐藤優 p5:何より自分の命を投げ出しても構わない、他人を殺すことも躊躇しない「思想の力」の恐ろしさを知ることが大切だと考えている
 
池上彰 p209:人間には理屈では割り切れないドロドロした部分が絶対にあるのに、それらをすべて捨象しても社会は構築しうると考えてしまうこと、そしてその不完全さを自覚できないことが左翼の弱さの根本部分だと思うのです。

 

いくつか関連メモ

◇機関誌を扱う書店は、ウニタ書舗がなくなったあとは、新宿の模索舎だけ(p167)
◇『マイ・バック・ページ』2011年に映画化 
川本三郎さん自伝、朝日ジャーナル編集部員として赤衛軍スクープ(1971年8月
21日朝霞自衛官殺害事件)←先鋭化のきかっけ、滝田修(竹本信弘)の思想 (p223-225)
→朝日読書欄で、11/26著者に会いたい に登場していた
 
本著も、はるか前に読んだ本だがようやくここに記録+シリーズ2冊目
{2022/12/12月-25日:読了、記入は2/06②} 

『ゼロからはじめるOneNote & Google Keep & Apple標準メモデジタルメモ基本&便利技』

<いくつか機能を備忘録>
017 ToDo管理 → 029 チェックボックスの挿入
023 ノートコンテナー
031 ファイルの添付 印刷イメージ形式で挿入できる
036 テキスト化の機能あり
041 セクションをパスワードで保護できる:編集 PCではセッションで、右クリック
115 Gメールでメモをみる:メモからアカウントタップでGメールなど

 便利だが使い切れていないところあり。

 

{2022/12/16金:読了、記入は2/06③} 

『コジコジにきいてみた。 モヤモヤ問答集』 図書 さくら ももこ 文&絵

発刊したブルーシープ( 2022.3)のサイト↓ 
フォーラムの案内より)「勉強しないとダメですか?」「カッコよくなりたい」「死んだらどうなるの?」…みんながモヤモヤする100の問いにコジコジが回答。さくらももこが大切にしたコジコジのエッセンスを凝縮した1冊。哲学者・土屋賢二の解説つき。
サイトより)◎展覧会「コジコジ万博」
2022年4月23日(土) ー 7月10日(日)
PLAY! MUSEUM(東京・立川)

play2020.jp

→この展示の関連書籍として刊行されたとのこと
 
印象にのこった質疑と解説を引用↓
39 あけまして おめでたくありません 
Aじゃあしめましてろくなことございません
 
95 生きるって、どういうことですか?
A息を吸って吐く!!それが生きる道
 
100 幸せ、分けてください。
A はい みんなにあげる!!なんかいいことあるといいね
 
土屋賢二の解説 驚きの破壊力
コジコジはすごい!純粋無垢をつきつめて、こだわりや常識を完璧に破壊するのですから、
 
いろんなことがあるけど、元気をもらった気がする。
 
{2022/12/10土-11日:読了、記入は12/17土④}

『太平洋戦争への道 1931-1941』  半藤 一利  加藤 陽子 保阪 正康 共・編著

発刊したNHK出版 {新書 659(2021年07月12日)}のサイト↓

www.nhk-book.co.jp

印象に残ったポイントを以下引用↓
p17:半藤 私は死ぬまで「絶対」という言葉を使わないと誓いました。「絶対日本は勝つ」とか、「絶対日本は正しい」とか・・一種のスローガン・・全部ウソだとわかってしまった。
 
p54:(ラジオ)当時の番組編成の方針・・・「ラジオの全機能を動員して、生命線満蒙の認識を徹底させ、外には正義に立つ日本の国策を明示し・・」
p56:信濃毎日新聞 桐生悠々 「関東防空大演習を嗤う」論説で軍部から弾圧
 
p76:加藤 (満鉄爆破が関東軍がやった事実伏せられ)この最初の大きなウソがきっかけで、日本側は大きく道を誤ることになったと思います。
 
p93:保阪 (道筋は)この満州国建国と国際連盟からの脱退による孤立主義が大きな影響を持ったであろう。
 
 
サイトから:目次)
序 章 太平洋戦争とは何か
第一章 関東軍の暴走  1931 満州事変 - 1932 満州国建国
第二章 国際協調の放棄  1931 リットン報告書 - 1933 国際連盟脱退
第三章 言論・思想の統制  1932 五・一五事件 - 1936 二・二六事件
第四章 中国侵攻の拡大  1937 盧溝橋事件 - 1938 国家総動員法制定
第五章 三国同盟の締結  1939 第二次世界大戦勃発 - 1940 日独伊三国同盟
第六章 日米交渉の失敗  1941 野村・ハル会談 - 真珠湾攻撃
戦争までの歩みから、私たちが学ぶべき教訓 p212-
加藤 戦争は暗い顔で近づいてはこない
保阪 命令一つで命を奪った軍事指導者の罪
半藤 日本人よ、しっかりと-+勉強しよう

 

もともとはラジオの特番で、書籍化された↓
放送記録 特集番組 太平洋戦争への道~戦前日本の歴史の選択から 2017年8月15日(火)20:05-21:55放送 R1
ディレクター 児島 芳樹
制作統括 碓田 潔 
・ちょうど真珠湾攻撃が行われた12月8日に読み終わったが、これを新聞の朝刊紙面で取り上げていたのは、読売新聞の編集手帳毎日新聞の余録、東京新聞の筆洗と社説。ネットでも読むことができるのは↓
 
・これを書いているきょうの朝刊は、戦後安保政策が、敵地攻撃能力も認めることになるなど大きな転換になったことを伝えている。TBSの報道特集でも特集していた。以下はJCCから引用。関連記事も表示される。
12/16(金) (テレビ朝日[報道ステーション])
「戦後の政策を大きく転換」・反撃能力保有へ・安保政策転換
日本が初めて防衛大綱を策定してから約半世紀。
日本の安全保障の歴史的転換点。
外交、防衛の基本方針である国家安全保障戦略、防衛目標と手段を記した国家防衛戦略、防衛経費の総額や装備品などがリスト化された防衛力整備計画。

12/16(金) (NHK総合・東京[ニュースウォッチ9])
安保政策の大転換・安全保障関連3文書・閣議決定
日本の防衛政策はきょう歴史的ともいえる転換点を迎えた。
政府はきょう臨時閣議で、国家安全保障戦略など3つの文書を決定した。
政府が臨時閣議で決定した3つの文書。

 本著では、メディアと国民の声にもおされ、情報が統制されるなか、戦争へと突き進んでいったことが、歴史を追いながら分析されている。ロシアのウクライナへの軍事侵攻が、厳しい国際社会の現実をつきつけたともいえ、そのなかで、どう考えていくのか、事実をもとに見ていく必要がある。

 

 冒頭引用した半藤さんのことば、「絶対」という言葉を使わない、というのは、大学で学んだ師が、国際政治の基本として、すべて half-truth で、リアリスティックに物事をみていくことが大切だと繰り返し話していたことを思い出す。肝に銘じたい。

 
{2022/12/2金-12/8木:読了、記入は12/17土③}

『同志少女よ、敵を撃て』 逢坂 冬馬 著

2022年の本屋大賞を受賞した本作は、ロシアのウクライナ軍事侵攻という事態もうけ、とても考えさせられる内容となっている。きっかけは、「2015年にノーベル文学賞を受賞した、ベラルーシのスベトラーナ・アレクシェービッチさんの『戦争は女の顔をしていない』との出会い」で、本作にも関連づけが出てくるのもなかなかいい。発刊したハヤカワ書房のサイト↓
印象にのこったポイントを以下、引用
p78:オリガ「ウクライナがソヴィエト・ロシアにどんな扱いをされてきたか、知ってる?なんども飢饉に襲われたけど、食糧を奪われ続け、何百万人も死んだ。たった20年前の話よ。その結果ウクライナ民族主義が台頭すれば、今度はウクライナ語をロシア語に編入しようとする。ソ連にとってのウクライナってなに?略奪すべき農地よ」 → p439:セラフィマ「オリガを犠牲にして個人的な恨みを晴らしたんです」
 
p93:生徒は、セラフィマ、シャルロッタ、アヤ、オリガ、ヤーナの5人だけとなった
 
p101:イリーナ「私の知る、誰かが・・・自分が何を経験したのか。自分は、なぜ戦ったのか・・・(中略)・・ただ伝えるためだけに話すことができれば・・私の戦争は終わります」 ←戦争は女の顔をしていないの p476:アレクシエーヴィチが書きたい書物
 
p269:ドイツ国防軍人 ハンス・イェーガー
p348:(同じ村・)ミハイル少尉(=ミーシカ)との再会
 
p363:(狙撃手がどのように生きるべき存在か と聞くシャルロッタに2つのアドバイス)パヴリチェンコ「誰か愛する人でも見つけろ。それか趣味を持て。生きがいだ。私としてはそれを勧める」 → p460:(イリーナは)女性を救おうとしていた、

 

著者のインタビューが記事化され、思いを伝えている↓一部を引用

www3.nhk.or.jp

(逢坂さん)
「突如として自分たちの町が廃虚になっていき、周りの人たちが死んでいくことになったウクライナの市民や兵士。そして直前までウクライナに行くことを知らず、突然の戦いで命を落としたロシア兵。国どうしの争いの背景で死んでいく人たちのことを考えたい。侵攻が終わったあとも、大切な人の帰りをずっと待ち望む人たちが出てくるはずで、そうした人たちの悲しみに思いをはせる1つのきっかけに自分の小説がなってくれたら、自分がやったことは無駄じゃなかったと思うことができます」
 クリスマス前に休戦しないと言明したというロシアのプーチン大統領。年末恒例の記者会見などなくなるなか、どう終息させていくのか・・日本でも寒い日が続く中、インフラも攻撃され生活が脅かされるという事態は許しがたい。その一方、これを書いている日の朝刊は、敵地攻撃能力保有など安保転換という一面記事。さまざま変っていくなかで、大切なことは何か、考えていきたい。
 
{2022/11/17木-12/1木:読了、記入は12/17土②} 

『おっさんの掟 「大阪のおばちゃん」が見た日本ラグビー協会「失敗の本質」』 谷口 真由美 著

小学館新書 発刊した小学館( 2022.2)のサイト↓
フォーラムの案内より)2022年1月に開幕したラグビー新リーグ。その発足に向け中心的な役割を果たしていたのが、前年まで法人準備室長・審査委員長を務めた谷口真由美。彼女はなぜ突如としてラグビー界を追われたのか、その秘された理由を明らかにする。
 
印象にのこったポイントを以下引用
特別対談した川淵三郎氏(日本サッカー協会元会長)の話
p10:「大義」よりも「組織の論理」を優先させてしまうのは、日本社会の古くからの悪しき体質だね。
p12:僕たちみたいな年寄りは内心「大丈夫か」とおもっていても、若い人たちに「やってみなはれ」と言ってあげなくちゃいけない。それが長く生きてきて、それなりにポジションとか経験を持った人間の務めだと思うんです
p15:物事を進めるときに一番大事なのは「大義があるかどうか」だと思うんです。
 
 
p71:2021年2月3日森喜朗さん問題発言「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります」(清宮克幸副会長の後ろ盾)
→p131「わきまえない女」発言の真相
(p128)事業力、社会力、競技力を基準に2021年1月に伝えた暫定順位に反発→p139:12近鉄と13トヨタが、入れ替わる
p144:お粗末なレポート(記事の貼り付け)は、トヨタ
 
 
p154:新たな施策を提示しても「変化を拒むおっさんたち」にことごとく邪魔されてしまうのです
p156:合理的思考よりも優先される年功序列主義、それに伴う上長への行き過ぎた配慮、曖昧な命令による組織の迷走ーいずれもラグビー協会で目にした光景です。
 
 
(p166)令和のおっさんの定義
・上司や目上の人間の前では平身低頭・・立場の弱い人間には高圧的
・口癖は「みんながそう言っている」「昔からそうだよ」
・とにかく保守的
・そのくせ「アレオレ詐欺」の常習犯、

 

 ラグビー協会の新たな動きとともに、谷口理事が退任した騒動について、何が課題だったのかよくわからなかったが、当事者として内幕について明らかにしている。その内容は、このブログを書いている時点で、W杯でサッカーが盛り上がるなか、Jリーグで発展させた川淵氏が冒頭、谷口氏の立場を支持した姿勢を示していることで、信頼性を与えている。これに対して、ラグビー協会は何か見解を発表しているかと検索しても出てくるのは、処分したという以下の記事ぐらいで、釈然としない。アマゾンのコメント欄にも、ラグビー協会への見解や今後の改革にむけた取り組みを求める声が多いように思う。

mainichi.jp

日本ラグビー協会が元理事の谷口真由美・大阪芸術大客員准教授(47)をけん責処分にしたことが判明した。関係者が19日、明らかにした。内部情報を外部に漏らしたと判断された。谷口氏は取材に「在任中は周りに説明できる機会を与えられなかった」と述べた。

 関係者によると、谷口氏は職務上知り得た情報を書籍で不特定多数に公開し、新リーグ「リーグワン」を巡る内部審査の公平性に疑義を生じさせたとしている。協会の規定では元理事も処分できる。

 谷口氏はインターネット上のグループ「全日本おばちゃん党」の代表代行を務めたことでも知られる。退任後に出版した著書の中でチームの振り分けを巡り、地域密着など競技以外も重視した書類審査で一部の強豪チームを1部から除外して反発を受け、最終的に発表された審査結果は順位が入れ替わっていた――と主張した。

  ラグビー協会と改革をめぐっては、池井戸潤さん原作でテレビドラマ化された作品も描かれていたが、せっかくのワールドカップ開催をへて、いまからでも遅くないので、何らかよりよい方向に向かって欲しいと願うばかりだ。原作は過去ブログで記載あり。

www.tbs.co.jp

 

mrboopapa.hatenablog.com

 改めて自分の過去記事を読むと「ラグビー協会の改革案が通った」とあり、思い出した。ジェンダーギャップ指数も低いまま・・・なんとか「令和のおっさん」にはならないよう、努力したいもの。

digital.asahi.com

 

 
 
{2022/11/12土-18水:読了、記入は12/17土①}

『光まで5分』 桜木 紫乃 著

まとめて記入6冊目は、光文社文庫 さ38-1で 光文社( 2021.12)のサイト↓
サイトより)北海道から流れ流れて沖縄にやってきたツキヨは路地裏の店で体を売っていた。奥歯の痛みがきっかけで知り合った元歯科医の万次郎、その同居人のヒロキと意気投合し、タトゥーハウスに転がり込んだツキヨにふたりを知るらしい南原という男が接触してきて…。
 
当時の読書メモより引用
p23:(ヒロキの声)「光まで、五分かな」
 
p45:(ヒロキ・猫で喜ぶと思う)「なんとなく、に決まっているじゃない。そんなにいちいち理由を欲してばかりいると、神様に怒られちゃうよ」
 
p84:(南原)『暗い日曜日』は、いい音で聴きたいよね ←解説
 
p96:なるほどとひとつつぶやけば、不安はみんな箒で掃いたように姿を消してしまうのだ。
 
p130:(おばあ)あんたは、もう少し流されるかもしれないねえ。でも、流された先にあるものをしっかり見なさい。ぜんぶ受け容れて、すべて赦してやんなさい
 
p158:「なに、お金で買えないものって」 「やる気」
 
p2124:(解説) 「竜宮城」は現実とは違う世界だ。「暗い日曜日」はハンガリーで作られ、聴くものを自殺に追い込む曲としてBBCが一時放送禁止に・・カバーしたサックス奏者の阿部薫、元妻の作家鈴木いづみ・・・自らもサックスを演奏する作者が、「明るい雑踏の中に投げ込んだ「死の気配」を示しているように見える 海原純子(うみはらじゅんこ・心療内科医)

p12:三日三晩腎張り(じんばり)に責められたときのアソコくらい痛いと返した の意味>は、別途検索で調べたが、知らない言葉だった。

 
←冒頭の「しっかり15分の仕事」・・・で、はるか昔のことを思い出したが、これについては、どこまで一般的に知られているのだろう・・・
 
この内容だと映画化も検討されているかと、文言をつけて検索したら、以下がヒット。著者のこれまでや思いが分かるインタビュー記事となっていました。
この作品は、録画してあるのだが、評価3.1で視聴は保留中・・いつか見たい。
{2022/11/5土-11/11金:読了、記入は11/20日⑥19:30}

Googleサービス完全マニュアル   桑名 由美 著

発刊した秀和システム (2018.4)のサイト↓
サイト)Gmail、Googleカレンダー、GoogleMaps、Googleドライブ…。検索エンジン以外にも、便利なサービスがたくさんあるGoogle。仕事で役立ちそうなGoogleのサービスについてビジュアルを用いて解説する。
 
・グーグルフォトなどクラウド関連の有料化で、このドライブが影響を受けることに
・発刊から4年で、状況が大きく変っているが、どこまで通用するか?
 
今回読んで改めてメモを残しておきたいのは、
◇07-26(p224~)アンケート フォームの作成 これをドライブの新規からFormで作れることを知る。利用したい。
◇07-28(p228)PDFをドキュメントファイル方式にして、アプリを開く方法あり
→ほかはほぼ理解していた内容か?
 
・アンケートの フォームなどやったことがないとよくわからなかったが、こうした本で一つ一つ身につけていけるといい。ただ、使わないと忘れてしまうのも事実で、活用していきたいもの。
 
{2022/11/4金-11/5土:読了、記入は11/20日⑦19:40}

『物語 ウクライナの歴史 ヨーロッパ最後の大国』 黒川 祐次 著

発刊した中央公論新社のサイト↓ ロシアのウクライナ侵攻(2022/2/24)をどう考え、捉えたら良いのか?ようやく手にとり、複雑な歴史を知る。
 
サイトのPRから)ロシア帝国ソヴィエト連邦のもとで長く忍従を強いられながらも、独自の文化を失わず、有為の人材を輩出し続けたウクライナ。不撓不屈のアイデンティティは、どのように育まれてきたのか。スキタイの興亡、キエフ・ルーシ公国の隆盛、コサックの活躍から、一九九一年の新生ウクライナ誕生まで、この地をめぐる歴史を俯瞰。人口五〇〇〇万を数え、ロシアに次ぎヨーロッパ第二の広い国土を持つ、知られざる「大国」の素顔に迫る。
 
帯)ロシア・ソ連の歴史とはウクライナ史のことだった!? 
 
ⅳモスクワから勃興してきた国が後に大国となり、ロシアと名乗ってキエフ・ルーシを継ぐ正統の国家と称したため、ウクライナの歴史は、「国がない」民族の歴史となったのである。・・ロシアに併合された後も、ウクライナはロシア史の中で経済的、文化的に重要な役割を果たしてきた。
 
p5:スキタイ人の建国伝説 王権を正統化する黄金の鋤すき、軛くびき、戦斧せんぷ、盃さかずき が天から降ってきたとの話に関して、神話学者の大林太良氏、吉田敦彦氏らが、スキタイ神話が朝鮮半島を経由して日本まで伝播した可能性を指摘し、スキタイの器物が日本の皇統を正統化する三種の神器に対応するのではないかと推測しているのは興味深い
 
p176~芦田均キエフ訪問記 
p197~再考ー独立運動が失敗したのはなぜか スプテルニー史家の国内要因「抑圧」と国外要因「圧倒」プラス、1)リーダーの問題、2)ウクライナ自身が持つ重要性・・・中央ラーダの正統な後継者
p235:フメリニツキーのウクライナ独立への夢が350年を経てようやく現実のものに


ロシアのウクライナ侵攻 で検索して上位にヒットするまとめサイトは以下

www3.nhk.or.jp

news.yahoo.co.jp

昨夜11月19日(土)、映画『ナリヌワイ』を視聴したが、このときはまだ、ロシア国内で抗議行動なども行われていた。ロシア、中国とも権威主義が強まる中、どうしたらウクライナに平和を戻すことができるのか、考えさせられる。
 
{2022/10/19水-11/4金:読了、記入は11/20日④18:55}

『共働き夫婦最強の教科書』  内藤 眞弓 著

「3000以上の家計を診断した人気FPが教えるお金・仕事・家事の不安がなくなる」と長い副題がつく本著を発行した東洋経済新報社 (2021.10)のサイト↓
サイトから)歯を食いしばってがんばる必要なし。ちょっとした工夫で生活が変わる。「できる夫婦が「ライフプラン表」を使う理由」「便利家電を今すぐ買うべき理由」「突然の保育園からの電話に慌てずに済む交渉術」など、うまくいっている家庭のスゴ技の数々を紹介する。
概要)ファイナンシャル・プランナーとして25年、3000件以上相談業務を続けてきた著者による、「夫婦のお金と働き方・生き方」の本。
 
【主要目次】から引用
第1章 ステップ1:家計管理で今すぐできる5つのこと
p078:・1年に一度ライフプランを夫婦で確認
 
第2章 ステップ2:家事で今すぐできる5つのこと
p088:家事をすべて洗い出し、家事の現状を共有する
p113:「ワーク」と「ライフ」を分離させたうえで、いかに二者間のバランスを取るかを問うのではなく、1人の個人の中で融合させることを、夫婦で協力して目指すことが、お互いの人生を豊かにするのではないでしょうか
 
第4章 ステップ4:職場で今すぐできる5つのこと
p153:時短勤務はメリットとデメリットを慎重に見極める(稼ぎ力を1人にしないことがリスク管理になる)
 
第5章 ステップ5:ママ友・パパ友・ご近所づき合い・両親との関係でできる5つのこと
p188:助けてくれる人に少しずつお願いする
 
第6章 産休・育休期、乳幼児期、小1の壁、中学受験の乗り越え方
p230:(小4の壁)学童保育強制終了問題、学習についていけない問題、中学受験問題の3つ
 
終章  妻と夫が「共働きの壁」を克服すべき5つの理由 
p253~女性が仕事を手離さずに済むよう、夫婦で努力して共働きを阻む壁を克服してほしいと考えます。
1.人生におけるリスクヘッジのため
2.人生における選択肢を広げるため
3.パートナーと大人同士の対等な関係を保つため
4.子どもと大人同士の対等な関係を作るため
5.男性らしさ女性らしさではなく「私のまま」生きるために
 
特別付録1 共働きでよくある「10の疑問」に答えます
特別付録2 書き込み式ライフプラン表
特別付録3 書き込み式家事スケジュール表

 

11月22日のいい夫婦の日に向けて、さまざまな企画も展開されているが、読売新聞オンラインが、夫婦関連の人生相談を無料で公開している。

www.yomiuri.co.jp

 ・子どものため妻の不倫を認めたが…
・夫に弁当作ったら、貯めた小遣いで散財
・不倫続ける夫、仕返ししたい
・妊活の後に夫婦生活なし、再開したい
・長い単身赴任の後、妻が「復讐する」
・定年間近の夫に絶望、心が冷え切って
・夫に嫌気…でも離婚は不安
・定年した夫が苦痛、生きる気力も失う
・コロナ禍で妻と家庭内別居
・夫は実家暮らし、将来に不安
・「お前を信じたことはなかった」という夫
・義母から守ってくれない夫に怒り爆発
・夫はゲイ…愛されず苦しい
・過去を反省、妻の気持ち和らげたい
・ケチな夫、生活費をくれない
・夫から「ダメ人間」呼ばわり
・話好きの夫、コロナ自粛で無気力に
・モノを捨てられぬ夫、理解不能
・コロナ下で風俗にはまった夫
・息子に抱きつく妻、やめさせたい
・心が通じ合わない夫、離婚すべきか
・夫のおならの臭い、我慢できない
・風俗女性と交際する夫、メールで発覚
・遺言書を作らない夫、夫婦生活もなし
・亭主を大事にしない妻、「元彼の方がすてき」
・再婚した夫との老後、希望がない
・バリバリ働いた夫がうつに、腫れ物に触るよう
・家を出て一人になりたい、パート女性
・がんの夫に余命を伝えず後悔
・コロナで酒量が増えた夫にイライラ

いろいろあるようで・・・日経は、きのう11月19日(土)のプラスで、家計の特集も

www.nikkei.com

5冊目を記入している時点で、あさってがいい夫婦の日です。


{2022/10/26水:読了、記入は11/20⑤19:15}

『真説 日本左翼史 戦後左派の源流 1945-1960 』 池上 彰 & 佐藤 優 共著

記録2冊目、発刊した講談のサイトから↓ この二人の対談には、刺激を受ける。 

bookclub.kodansha.co.jp

 

読んでいた当時のラフなメモから引用

p107:(佐藤が読売新聞の渡邊恒雄主筆と対談記事:週刊新潮2020年新年号で、渡邊恒雄氏)「マルクスレーニンのどこを読んでも、人格的価値、道徳的価値が出てこない。マルクスレーニン主義には、倫理的価値が位置づけされていないんだよ。それはおかしいんじゃないか、ということだね」
・なぜ今左翼史か?という本著の視点は、格差の是正、貧困の解消といった問題が、左翼が掲げてきた論点そのもので、社会が機能不全に陥る中、「左派から見た歴史観」が激動の時代を生き抜くための道標の役割を果たす(佐藤p14)と考えているからだという。池上氏も白井聡、斎藤幸平、トマピケティ各氏の著作が話題になっていると、冒頭応じていた。
・用語や事実関係として以下もメモ
・p54~講座派と労農派。
p140:(共産党の50年分裂まで)多種多様な人材が揃い、独自の憲法草案を作成するなど積極的な動きを示し、国民からも支持を得てい社会党共産党が戦後間もない時期の左派、とりわけ共産党が占領軍内部の路線対立やソ連コミンフォルムの意向に悲しくも振り回され、主体性を取り戻せないままに暴発を余儀なくされた、という点に集約できそうですね。
 
・宮本(顕治)が東大在学中の1929年に書いた芥川龍之介論「『敗北』の文学」は、雑誌「改造」の懸賞論文に応募して、小林秀雄「様々なる意匠」を差し置いて1位になったほどですからねp177と池上氏言及しているが、よくここまでと感心する。

 

この本にはこの後の時代もとりあげた続編もあり、いわゆる新左翼などもよく知らないところがあり、読んでみたい。読み応えのある新書だった。
 
{2022/10/5水-10/12水:読了、記入は11/20②18:25}

『元彼の遺言状』 新川 帆立 著

引き込まれる内容だった。きょう3冊目の記録、宝島社の特設サイトから↓
 
登場人物について、読書当時のメモから↓
・主人公=剣持麗子(けんもちp12・れいこp9)、冒頭は信夫(のぶおp8)にプロポーズも指輪の安さで別れる展開
山田川村・津々井(つつい)法律事務所p12の津々井弁護士に、ボーナス400万から250万減額を勉強料と言われ辞めるp20
→のちに靴の汚れを指摘p157し、夫婦仲のことで激高するが、それで病気が分かったという伏線あってほっとするエピソード
・元彼は森川栄治(もりかわ・えいじ)p24、大学時代3か月つきあい、メールを送ったところ・・・で遺言状から展開していく、いとこ紗英(さえ)p91
・p58~遺言状の中身:
 
印象にのこった言葉を以下に引用
p115:男の人ってなんでこう、自分の輝かしい過去のアレコレを切り取って話したがるのだろう。しかも自分からでなく、誰かに話してほしいと乞われたから歯科亜無くという体をとって。本当に面倒だ。(森川富治とみはる言及の:マルセル・モース『贈与論』:ポトラッチについて:競争的贈与:より大きく・片方は潰れる)
 
p259:自分が本当に欲しいものが何なのか分からないから、いたずらにお金を集めてしまうということは、流石の私もわかっている。ただ自分では、自分に何が必要なのか分からないのだ。
 
p247:男は元カノを永久保存すると言うが、それはその通りなのだろう。
 
・前半はいやなヒロインだなぁと面白くなかったが、次第に力をあわせて解決に向かっていくストーリーの面白さには感服した。
 
・解説p347~によると、著者は1991年アメリテキサス州ダラス生まれ、宮崎育ち。 漱石の『吾輩は猫である』を読み小説家になりたいと思ったが、経済的基盤をめざし東大医学部をめざすが落ちて後期で法学部に。在学中に嘗められたくないと、日本プロ麻雀協会プロテストに合格、2017年に弁護士登録、デビューの3年程前から、山村正夫記念小説講座に通い・・このミスで一度落選し、本作が2作目で大賞・・スゴイ方だ。

 

主人公の名刺が書店にあったが、これを名刺管理ソフトに登録するとどうなるか?
 
{2022/10/13木-18火:読了、記入は11/20③18:35} 

『最新ビジネスマナーと今さら聞けない仕事の超基本 ビジュアル版』 宮本 ゆみ子 著

読書録が再び遅延・・・モデルナ5回目の接種も終えたところで、メモを残しておく。
発刊した朝日新聞出版 2019.3のサイト↓
読んでいた当時に簡易メモした内容
p93:チャットツール活用法 レスポンスの速さと手軽さから、ビジネスの効率化に役立つと導入が増えている
・いつでもどこでも会議や打合せが可能になる 
・プロジェクトごとにグループチャットを作成して、伝達漏れや情報検索の漏れを軽減する
・セキュリティ性が高く、情報漏洩のリスクが減る
 
p135:かくれたムダの解消ポイント
・パソコンの整理整頓、・スケジュールの管理、・会議の整理、・細かいミスの管理など
 
p138:デスクトップの整理整頓:アイコンは2列以内、保留フォルダを作る、よく使うソフトはタスクバーに固定、
p206:(経験の蓄積を未来に生かす)マニュアル化のすすめ:ルーティーンワーク用ToDo

 

こうした基本の本は、手に取ると、気付かなかったこと、改良した方がよいことなど気付くことができるのがいい。日曜のこの時間に1冊目を記録
 
{2022/10/4火-10/5水:読了、記入は11/20日①18:15}

『頼朝と義時 武家政権の誕生』 呉座 勇一 著

発刊した講談社のサイト↓
HPの紹介分引用↓
日本史を変えた「鎌倉殿」と「執権」という、2人の政治家――。
源平合戦から承久の乱まで、武士中心の社会は、いかにして生まれたか?
朝廷と幕府の関係が劇的に転換する日本史上の画期を描き出す!
「はじめに」より、
p7:中国や朝鮮半島の王朝は原則的に文官優位であった。なぜ日本では武士優位の社会が産まれたのか・・どちらか一人だけでは不十分なのだ。本書が武家政治の創始者として、頼朝と義時の二人を取り上げる所以である。
 
 大河ドラマ三谷幸喜氏脚本でとても面白く、どこまでが史実でどこからが想像なのかと思いを巡らせながらみていたが、この本で、いろいろな見方があることを知る。
p115:鵯越の逆落としはあったか
 
p142:(頼朝追討)宣旨は義経から脅されたからにすぎない
 
p237:牧氏事件 吾妻鏡によれば、牧の方が策謀をめぐらしたと記すが、鵜呑みはできない。父親に反逆した印象を和らげる
 
p241:父時政に汚れ仕事を押しつけ、利益だけを受け取った
 
p257:実朝確保に失敗したのは・・・義村が叔父の(和田)義盛を裏切った
 
p293:後鳥羽のもくろみを粉砕したのは、実は三浦義村北条政子の演説

 大河ドラマは、牧氏事件が終わり、このブログを書いている時点からはきのう10月9日(日)は、振り返りと今後を出演者が語り合う、いわゆる番組宣伝ながら、らしくないトーク番組だったが、さまざま秘話も明かされ、楽しい内容で、スポーツ紙を中心に記事になっていた。

www.nhk.or.jp

ラインのオープンチャットでも、意見交換でメッセージがたくさん集まっていた
取り上げられた記事には以下のような内容もあり・・意味がわかった
 
{2022/9/27火-10/4火:読了、記入は10/10月祝23:30⑪}