サイトより)平成元年、ベルリンの壁とともに世界秩序も崩壊したことに気づかず、バブルに浮かれていた日本人。バブル崩壊後も、相次ぐ大災害と長きデフレにより、目先の生活を守ることに追われて、志向はさらに内向きに。そして日本は、理念を持たない「戦争ができる国」となり、「デマと差別が溢れる国」となった。その姿は、国際社会から取り残され、無謀な戦争に突き進んだ戦前の日本とあまりに重なる。過たずに済む分岐点はどこだったのか。昭和史研究の泰斗と現代を代表するジャーナリストが、平成の失敗を徹底的に検証した白熱対談。
表紙)政治の劣化、経済大国からの転落、溢れかえるヘイトとデマ
・この過ちを繰り返してはならない
p48:池上)国民投票をやると、間違いが起きることがある。その危険性がわかっているからドイツは憲法を変えるための国民投票はしていません。・・・(中略)・・・私自身は、やはり議会制民主主義、代表制民主主義がいいと思っています。p91:池上)いまの若い人が保守化したとか、右傾化してきたよねというきっかけは、産経新聞のこのサービス(ヤフトピやMSNなどネットでの影響力)ではないか。+p141:池上)(日韓対立)産経新聞の影響が大きい・・2014年から歴史戦と名付けた特集記事を掲載(キャンペーン)p97:半藤)全体主義というのは国力が弱くなっているとき、社会が混沌としているときに生まれやすい。そんなときに、しばしば英雄視される者があらわれて、カオスか自分かどちらかを選べと人びとに迫る。あるいは人びとのなかに眠っていた怒りを呼び覚まして操作しようとする。だから我々は、いまこそ気をつけなければいけませんねえ。
<論点や歴史的経緯をいくつか>
・イラク派兵の責任を追及された英政府、どこ吹く風の日本政府(p135)
・金儲けに拍手喝采する米中、断罪する日本(p178)
◇年を越えて読んだ内容を、ようやく2023/02/06(月)の夜に記録・・
・販売開始日が2019.05.29と、コロナ禍やウクライナ軍事侵攻が始まる前で、安全保障をめぐる議論は、かなり受け止めが変わってきた印象もある。
・ただ、過ちを繰りかえさないために何ができるのか・・を考え続けたい。
{2022/12/26月-1/12木:読了、記入は2/06}