講談社現代新書のシリーズで3冊目、2022.7 発刊 サイトに目次あり
覚えておきたいことなど、以下に引用メモ
p14:佐藤)格差や貧困、戦争の危機、私たちが直面しているこれらの問題は、まさに左翼が掲げてきた論点そのものです。激動の時代を生き抜くためには、左翼の功罪を歴史的に検証して危機を乗り越えるための「左翼の思考」から学ばなければならない-。それが、「左翼史」シリーズで一貫して掲げている問題意識でした。・吉本隆明が左翼に与えた影響p46佐藤p114:浅田彰さんの『構造と力』(勁草書房)1983年、社会主義のような「大きな物語」が終焉した現代では、「小さな差異(前進)」こそ大事なのだという、この本が発したメッセージによって、伝統的な左翼思想は・・・無意味なものに一度はなってしまいました。p158:佐藤)日本共産党はソ連崩壊後に組織保全、拡張をひたすら頑張ってきたおかげで生き残りには成功したものの、そのすると今度は、革命が重荷になってきてしまったというのが現在の彼らの本音だと思います。しかし、革命という看板を外すこともできない。そこで彼らはいま苦労しているわけですよ。p177:佐藤)ウクライナ戦争に対して「あらゆる戦争に反対する」という声明を出すことができず、逆にこのような組織防衛戦争の論理を打ち出し始めたということは、日本の左翼がもはや戦争の論理に完全に搦め捕られたということを意味しています。p182:佐藤)左翼思想を成り立たせる土台自体が崩壊している。
「民主集中制」をめぐっては、動きがあって、ニュースにもなっている。
共産 委員長選ぶ「党首選挙」実施主張した党員 除名処分に
2023年2月6日 22時10分 NHKNEWSWEBより共産党の委員長を、すべての党員による投票で選出すべきだと主張した元党職員の男性について、共産党は、党が異論を許さないかのように事実をゆがめて攻撃し、規約に違反したとして、除名処分にしました。
格差や分断が広がるなかでも、これまでたどってきた思想をめぐる教訓は、よくよく考えておかないといけない。
{2023/1/12木-18水:読了、記入は2/7火22:40}