読書録

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『おっさんの掟 「大阪のおばちゃん」が見た日本ラグビー協会「失敗の本質」』 谷口 真由美 著

小学館新書 発刊した小学館( 2022.2)のサイト↓
フォーラムの案内より)2022年1月に開幕したラグビー新リーグ。その発足に向け中心的な役割を果たしていたのが、前年まで法人準備室長・審査委員長を務めた谷口真由美。彼女はなぜ突如としてラグビー界を追われたのか、その秘された理由を明らかにする。
 
印象にのこったポイントを以下引用
特別対談した川淵三郎氏(日本サッカー協会元会長)の話
p10:「大義」よりも「組織の論理」を優先させてしまうのは、日本社会の古くからの悪しき体質だね。
p12:僕たちみたいな年寄りは内心「大丈夫か」とおもっていても、若い人たちに「やってみなはれ」と言ってあげなくちゃいけない。それが長く生きてきて、それなりにポジションとか経験を持った人間の務めだと思うんです
p15:物事を進めるときに一番大事なのは「大義があるかどうか」だと思うんです。
 
 
p71:2021年2月3日森喜朗さん問題発言「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります」(清宮克幸副会長の後ろ盾)
→p131「わきまえない女」発言の真相
(p128)事業力、社会力、競技力を基準に2021年1月に伝えた暫定順位に反発→p139:12近鉄と13トヨタが、入れ替わる
p144:お粗末なレポート(記事の貼り付け)は、トヨタ
 
 
p154:新たな施策を提示しても「変化を拒むおっさんたち」にことごとく邪魔されてしまうのです
p156:合理的思考よりも優先される年功序列主義、それに伴う上長への行き過ぎた配慮、曖昧な命令による組織の迷走ーいずれもラグビー協会で目にした光景です。
 
 
(p166)令和のおっさんの定義
・上司や目上の人間の前では平身低頭・・立場の弱い人間には高圧的
・口癖は「みんながそう言っている」「昔からそうだよ」
・とにかく保守的
・そのくせ「アレオレ詐欺」の常習犯、

 

 ラグビー協会の新たな動きとともに、谷口理事が退任した騒動について、何が課題だったのかよくわからなかったが、当事者として内幕について明らかにしている。その内容は、このブログを書いている時点で、W杯でサッカーが盛り上がるなか、Jリーグで発展させた川淵氏が冒頭、谷口氏の立場を支持した姿勢を示していることで、信頼性を与えている。これに対して、ラグビー協会は何か見解を発表しているかと検索しても出てくるのは、処分したという以下の記事ぐらいで、釈然としない。アマゾンのコメント欄にも、ラグビー協会への見解や今後の改革にむけた取り組みを求める声が多いように思う。

mainichi.jp

日本ラグビー協会が元理事の谷口真由美・大阪芸術大客員准教授(47)をけん責処分にしたことが判明した。関係者が19日、明らかにした。内部情報を外部に漏らしたと判断された。谷口氏は取材に「在任中は周りに説明できる機会を与えられなかった」と述べた。

 関係者によると、谷口氏は職務上知り得た情報を書籍で不特定多数に公開し、新リーグ「リーグワン」を巡る内部審査の公平性に疑義を生じさせたとしている。協会の規定では元理事も処分できる。

 谷口氏はインターネット上のグループ「全日本おばちゃん党」の代表代行を務めたことでも知られる。退任後に出版した著書の中でチームの振り分けを巡り、地域密着など競技以外も重視した書類審査で一部の強豪チームを1部から除外して反発を受け、最終的に発表された審査結果は順位が入れ替わっていた――と主張した。

  ラグビー協会と改革をめぐっては、池井戸潤さん原作でテレビドラマ化された作品も描かれていたが、せっかくのワールドカップ開催をへて、いまからでも遅くないので、何らかよりよい方向に向かって欲しいと願うばかりだ。原作は過去ブログで記載あり。

www.tbs.co.jp

 

mrboopapa.hatenablog.com

 改めて自分の過去記事を読むと「ラグビー協会の改革案が通った」とあり、思い出した。ジェンダーギャップ指数も低いまま・・・なんとか「令和のおっさん」にはならないよう、努力したいもの。

digital.asahi.com

 

 
 
{2022/11/12土-18水:読了、記入は12/17土①}