読書録

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『ほんとうの定年後』 坂本 貴志 著

副題 「小さな仕事」が日本社会を救う 講談社現代新書
 

内容紹介(サイトより)

年収は300万円以下、本当に稼ぐべきは月10万円、50代で仕事の意義を見失う、60代管理職はごく少数、70代男性の就業率は45%、80代就業者の約9割が自宅近くで働く……全会社員必読! 知られざる定年後の「仕事の実態」とは?
 
漠然とした不安を乗り越え、豊かで自由に生きるにはどうすればいいのか。豊富なデータと事例から見えてきたのは、「小さな仕事」に従事する人が増え、多くの人が仕事に満足しているという「幸せな定年後の生活」だった。日本社会を救うのは、「小さな仕事」だ!
 
★はじめに 
p7:本書の目的は、定年後の事後との実態を明らかにすることにある。 
p8:競争に勝ち残り、工学の報酬を得ることだけがキャリアの目的ではないことに、人は気づいていく。
 
【目次】
第1部 定年後の仕事「15の事実」
★p17:70歳で700万以上の年収を稼ぐ人は就業者のなかで5.2%
事実1  年収は300万円以下が大半
事実2 生活費は月30万円弱まで低下する
事実3 稼ぐべきは月60万円から月10万円に
事実4 減少する退職金、増加する早期退職
事実5 純貯蓄の中央値は1500万円
事実6 70歳男性就業率45.7%、働くことは「当たり前」
事実7 高齢化する企業、60代管理職はごく少数
★多くの問題が企業内の高齢化に炭を発している、日本型雇用が環境変化に対応できていない p65
事実8 多数派を占める非正規とフリーランス
事実9 厳しい50代の転職市場、転職しても賃金は減少
事実10 デスクワークから現場仕事へ
事実11 60代から能力の低下を認識する
事実12 負荷が下がり、ストレスから解放される
★体力や気力の変化と向き合いながらも、いまある仕事に確かな価値があると感じたとき、人は心から楽しんで仕事に向かうことができる p122
事実13 50代で就労観は一変する
★6つの価値観:〇他者への貢献、生活との調和、仕事からの体験、能力の発揮、〇体を動かすこと、高い収入や栄誉、〇が高齢になるほど高まる
事実14 6割が仕事に満足、幸せな定年後の生活
★定年後に豊かな仕事を行えるかどうかを決めるのは、この定年前後の意識の断絶をいかに乗り越えるかにある p140、
 
事実15 経済とは「小さな仕事の積み重ね」である
 
第2部 「小さな仕事」に確かな意義を感じるまで
事例1 再就職先で一プレイヤーとして活躍
事例2 週末勤務で会社を支える
事例3 包丁研ぎ職人を目指して独立
事例4 近所の学校で補助教員として働く
事例5 同僚、患者とのやり取りを楽しむ
事例6 幕僚監部から看護師寮の管理人に:佐藤正昭
・練習部隊で海外、42歳で80人の指揮官、幕僚監部で予算、防大教授、
・情報部隊でシステム、顧問でセキュリティ強化に
・前の人のやったことを乗り越えて、前の人がやらなかったことをやれと教わったp192
 
事例7 仕事に趣味に、人生を謳歌する
★定年後に幸せに働き続けられる「仕事の要件」p207-
・健康的な生活リズムに資する仕事
・無理のない仕事
・利害関係のない人たちと緩やかにつながる仕事
 
 
第3部 「小さな仕事」の積み上げ経済
1.定年後も働き続ける人に必要なこと
2.高齢社員の人事管理をどう設計するか
3.労働供給制約時代における経済社会のあり方
 
★強調しておきたいのは、定年後の就業者の多くが、無理のない仕事と豊かな生活を両立しながら、幸せに暮らすことができるという事実である

 

 考え方をかえて、無理のない仕事で幸せに暮らせること、に気づけということかと思いつつ、久しぶりに記録を再開している。
 この関連では、書いている今週の雑誌記事で、印象に残る内容が以下があった。

diamond.jp

president.jp

  シニアの活用というのは、なかなか難しいのはわかるが、一方で、けさ放送していたフジテレビの「日曜報道 THE PRIME」では、優秀なホワイトハッカーを確保するためには、事務次官の年収を超えて1億程度を払う必要があるというような議論もしていた。年功序列ではなく、ジョブの内容で、ということは理解しつつ、端境期のいま、リスキリングはじめ、どう考えたら良いのか。

kakaku.com

 「静かなる退職」というワードも、課題となっているという。
 どういう生き方をしていけば良いのか、学び続けるしかないように改めて思う。
 
{2023/5/1月-9火:読了、記入は 8/13(日)①19:40}