読書録

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『空気を読む脳』 中野信子 著

 テレビ出演での活躍を拝見する著者。サイトによると、Webメディア『現代ビジネス』で、2018年4月から約半年間にわたって連載した「日本人の脳に迫る」に加筆修正した内容とのこと。「空気を読む」こと、不倫への怒りなど、脳科学との関連で説明していて興味深い。

 発刊した講談社のサイト↓

bookclub.kodansha.co.jp

 いくつか章ごとに、引用して内容をメモ↓
第1章 犯人は脳の中にいる ~空気が人生に与える影響とは?
カミカゼ遺伝子”は脳内に現代も息づいているか
p17:(5因子ビッグファイブ)神経症傾向N、外向性E、経験への開放性O、協調性A、誠実性C
p21:日本人の脳にあるセロトニントランスポーターの量は、世界で一番少ない部類
 
日本人はなぜ「醜くても勝つ」より「美しく負ける」を好むのか?
p39:日本人は、自分が利益を失っても、不正をした相手に制裁を加えたい、という気持ちが世界一強い民族である可能性があります。
 
日本人は富裕層になれても大富豪にはなれない?
p54:私たちは先の展開がわからない状態を好む性質があるのです。・・・長い生命の歴史の中で、生きることそのものが賭けのようなものだったからということができるでしょう。
 
不倫もバッシングも脳や遺伝子に操られているのか?
p70:(サイコパスでも解説)女性は、サイコパスマキャベリスト、ナルシストの3要素を持っている男性に惹かれやすいことがわかっています
+新しい皮質はアルコールやストレスなどで麻痺しやすく、「酔った勢いでつい」・・
p74:人口のおよそ50%はこの「不倫遺伝子」を持っているとの報告もあります
 
 
第2章 容姿や性へのペナルティ ~呪いに縛られない生き方
女という「呪われた」性で「婚活」に苦しむ日本人女性
p100:ふたりでいることのストレスをより軽くするためには、自分や相手を責めようとする内側前頭前野の働きに少しブレーキをかけてやり、多少逸脱したことを自分や相手がしてしまっても、寛容でいられるように心がけていくのが大切になってくるでしょう。
 
同性愛の科学――“生産性”をめぐる議論に寄せて
p118:子孫繁栄に寄与する同性愛遺伝子
 
 
第3章「褒める」は危険 ~日本人の才能を伸ばす方法とは?
なぜ報酬がいいとやる気や創造力が減退してしまうのか?
p143:創造性を上げたいときには報酬を与えてはいけない。むしろ、やりがいを与えた方が創造性が高くなる、ということがわかりました。
 
「すぐに返信しない男」と「既読スルーを我慢できない女」
p154:男性は女性に比べ、社会的報酬に弱く、他者から評価されることに対してより強い快の感覚を持ちます
 
 
第4章「幸福度が低い」わけがある~脳の多様すぎる生存戦略
日本人の脳をつくったのは、環境か遺伝子か?
p191:(長寿と肉体的な健康を保持する為の努力は余意味がなく)良心的で、慎重であり、注意深く、調子に乗らない。いわば真面目で悲観的な性格を持っている
+192:(陽気で楽観的だと長寿でない)
 
「弱み」は人間の生存戦略上なくてはならない
p203:長期的視座に立ち、「ネガティブな未来を感じる力」こそが、あらゆる不測の事態に対する準備を私たちにさせて、より生き延びる確度を上げる能力とおなじもの
 
 
おわりに
p213人生という不条理なゲームをゲームオーバーまでどう戦い、どうクリアするのか。本書があなたのゲーム攻略の一助になれば幸いです。
 
 報酬 より やりがい、ということなど、これからの生き方を考えるうえでも参考になる。社会的報酬=評価は男性の方が気になると言うことも。
 
 過去記事検索で、著者名で以下あり
 それにしても、読解、まとめ、いずれの能力も相当レベルダウンしてきた気がする。以前は、週に数冊読んで書けていたのに・・・そのあたりも自覚しながら、台風14号が接近してきている9/18土の午前にやっと記録する・・・

{2021/8/23月-27金読了、記入は9/18(土)}