「新書大賞2021」の受賞作で、公式サイトにある識者からの「ピケティを超えた」「常識を破る、衝撃の名著」などが並び、手に取る。このままでは駄目で、脱成長コミュニズムを説いている。
発刊した集英社のサイト↓
本著のおわりに、から一部引用↓
p360:SDGsもグリーン・ニューディールも、そしてジオエンジニアリングも、気候変動を止めることはできない。「緑の経済成長」を追い求める「気候ケインズ主義」は、「帝国的生活様式」と「生態学的帝国主義」をさらに浸透させる結果を招くだけである。その結果、不平等を一層拡大させながら、グローバルな環境を悪化させてしまうのだ。
正直言って、「脱成長コミュニズム」をめざすことができるのか、これまでの歴史を振り返ったときに、疑問を感じざるを得なかった。
資本論は経済/労働の分析は鋭い点が多々あるとは思う一方、その後の社会主義国や共産主義で取り組まれた、集団の平等に力点をおいたとされる施策でも、いまのロシア、中国、それに、アラブの春以降の各国をみても、「権力」と政治体制について、「資本論」をベースにすることには限界があると感じるから。
これを書いている10/10(日)に、書店の書評に取り上げられた本コーナーで、週刊ダイヤモンドのところに、
『会社がなくなる!』 講談社現代新書 丹羽宇一郎 著 があって、本著については、厳しい指摘をしていたが、こちらの方に共感を感じたのは、世代が古いからだろうか・・・
課題があるのは認識しつつ、どう解決するのか?考えていきたい。
{2021/10/3日-5火読了、記入は10/10日}