読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

『日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?』 山田 昌弘 著

  コロナ感染拡大で大変な状況のもと、将来にむけてはこの問題もどう考えたら良いか、ヒントを得ようと読むが、やはり余裕がなく、簡易メモにとどめる。

  発刊した光文社のサイトに目次あり↓

www.kobunsha.com

 

 対策が失敗した背景は、第3章 少子化対策における「欧米中心主義的発想」の陥穽p55~で、A欧米固有の価値意識(親から自立、仕事は自己実現、連会環状を重視、子育ては成人したら完了p65)を前提とし、B日本固有の価値意識(①リスク回避傾向、②世間体重視、③子どもへの強い愛着p66)をスルーしたことで、東アジア諸国でも考えられる視点だという。

 今後については、若者の親との関係から状況を4パターンにわけp176、親が比較的豊かば生活水準を保ているのに、自分が将来築ける生活は親の水準にも達しないと考えている若者たちの増大が少子化をもたらしているp180として、2つの方策を提示する。p184

①親並みの生活水準を維持できるという期待を持たせるようにする

②親並みの生活水準に達することを諦めてもらい、結婚、子育てをする方を優先するようにする

 

 著者はいずれも簡単ではないとも指摘しつつ、きちんと考えていかないと、社会保障制度の負担をふくめ、どうにもならなくなってしまうのではないか・・・引き続き情報を集めながら考えていきたい。

 

{2021/1/2-05読了、記入は1/9(土)}