読書録

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男性漂流

男性漂流 男たちは何におびえているか (講談社+α新書)

男性漂流 男たちは何におびえているか (講談社+α新書)

10年以上にわたってフォローしている様々な男性への取材によって、いかに男性が生きにくいか、結婚、育児、介護、老い、仕事の5つの章に分けて、詳しくリポートしている。著者本人も、Y新聞の記者から、週刊誌担当へ異動するものの、廃刊になってリストラ的な経験を経て、悩みを抱える男性への共感も感じているようだ。


出版した講談社のサイト⇒
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062728874
bookclub.kodansha.co.jp


『現代ビジネス』サイトに著者のインタビューあり⇒
http://gendai.ismedia.jp/articles/premium01/42389
gendai.ismedia.jp


印象に残った言葉をいくつか引用
p33:(婚活での動機は不純だったが)心を通わせて支え合って生きていきたい、彼女を幸せにしたいから結婚するんだ、と思えるようになった

p97:(イクメンがもてはやされて育児競争に拍車がかかり)子育てを楽しむパパを演じていた仮面イクメンも、児童虐待に走った専業主夫も、自己の過大なエゴによって…わが子の存在そのものを見失っていった。育児に疲弊しきっていたのだ。

p163:(ED治療より)今は肌を重ね合って互いに心身の温かさを感じて、たまに挿入までできれば、ぐらいに思っています。

p180:無理に後ろを振り返るのではなく、自然の流れに身を任せて堂々と前を、未来を見ていく方が、よほど格好いい。過度なアンチエイジングから抜け出し、前向きに老いと付き合う道を歩み始めた中年男性たちが教えてくれたこと。

p220:何度打ちのめされても立ち上がろうとする男たちには、組織への依存や甘えがなく、職業人としての確固たる誇りと不屈の魂が宿っていることを、取材を通じて強く感じた。(リストラで仕事のやりがいを奪われ途方に暮れた著者は、勇気をもらった)自分のキャリアから逃げないで、ただひたすら前へ突き進んでゆかねばならないと。


◇ちょうどTV番組『100分で名著』で、アドラーの心理学がスタートしたが、
( http://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/51_adler/index.html )、
生きづらさを乗り越えていくためには、こうした考え方が必要なのかもしれないとも思う。


{2/1-2読了、記入は2/5}