ハラスメントの境界線-セクハラ・パワハラに戸惑う男たち (中公新書ラクレ)
- 作者: 白河桃子
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2019/05/08
- メディア: 新書
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発刊した中央公論新社のサイト↓
このところの、関西電力への金品問題関連で会見、かんぽ生命の副社長の言葉など、いったい組織としてどういうコンプライアンス感覚でやっているのか、きわめて疑問を感じる対応が続いた。そういう意味では、本著で重要な転換点だ指摘する元事務次官のセクハラ発覚後の対応も、いまだに驚く内容ではあるが、この感覚が払拭されないと、世の中良くならないような気はする。
いくつかポイントを以下に引用する
p8:時代が変わったのは、2018年4月18日から:財務事務次官の辞任表明日
+p36:「業績が良ければハラスメントする人材でも構わない」認識は×
p45:職場のセクハラは個人の問題というより、組織・風土の問題であることが多い
p90:イリノイ州立大のジョン・プライヤー教授による3つの共通した特徴
1:共感力の欠如、
2:伝統的な性別分担を信じている、
3:優越感・権威主義
(ワシントンポスト記事より+セクハラをする人の特徴)
p117:再発防止の方法
1:ポリシーの表明、2:窓口の設置、3:調査、4:是正措置・再発防止策
p149:長時間労働の職場、短期的な成果を求めるような職場はハラスメントが起きやすいというデータがある
p199:『WORK DESIGN』(NTT出版)のイリス・ボネット教授の方法
解凍→変容→再凍結=無意識のバイアスに気づく
p;266:同質性のリスク:広告炎上だけでなく、ニュースを捉えられない
本著に書いてある内容は、きわめて常識的なところだと思うのだが、女性の比率など、まだまだ課題が多い。ITを活用してセクハラを見える化 p184~192 で紹介された役に立つリンク先や記事を、以下に引用して紹介する↓
これまではパワハラ気味の方々が、パワーうまく使って偉くなっていった印象がある。多様性のある職場環境にしていかないと、もう、どうにもならない。
{2019/9/30-10/4読了、記入は10/06未明}