読書録

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部長、その恋愛はセクハラです! (集英社新書)

部長、その恋愛はセクハラです! (集英社新書)

部長、その恋愛はセクハラです! (集英社新書)

いまだに報道で耳にし目にする「セクハラ」。週刊誌やFBのターゲット広告で、よく目にする「男50代で元気」の文言。若い世代の草食系とは別に、アラフィフぐらいになってくると「恋愛」にも関心が集まるということか。職場でのこの分野、本著でも引用されている金子雅臣氏の著作『壊れる男たち』http://d.hatena.ne.jp/MrBooPapa/20080617/ を2008年に読んで以来、接していなかったので読んでみた。セクハラ調査を経験してきた著者いわく「合意の付き合いだったとか相手が嫌がっているとは思わなかった、まったく悪気はなかった・・というケースが実に多いp15」という。歳をとって地位があがり力があると、相手の行動を勘違いしやすくなり、そこは十分気を付ける必要があるということがポイントか。


出版した集英社のサイトには次の表示 ⇒ トップページ( http://shinsho.shueisha.co.jp/ )にお願いします。
参考付記として、本著は⇒ http://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/0696-b/

また、目次や内容については、ヤフーブログに書いている方がいたので⇒ http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/63775338.html (どうもトラックバックという機能の使い方が、いまだによくわかってないところがあり)


本著では、各章ごとにまとめポイントが分かりやすく記載されていて、その部分を以下、引用する。
『男性が気付けない理由』
◇その1:p47:セクハラは『羅生門』。当事者の立場によって見方は変わる。
⇒自発的であっても望まないならセクハラp37
WOWOWで1月に放送していた邦画『闖入家庭教師〜小笠原一家の事件手帖 R15指定』が、羅生門的世界を描いていた・・


◇その2:p63:ほとんどのセクハラはグレーゾーン。真っ黒だけがセクハラではない。
⇒過剰反応・逆切れで事態を悪化させないよう、冷静で誠実な対応を心がける


◇その3:p91:「真剣な気持ちなら許される」と思うのは大間違い。


◇その4:p125:女性はイヤでもにっこりするもの。
←上司や先生に行為を持ってもらい個人的に食事に誘われるのは、頼りにし敬意を抱く男性と親しく話せることで嬉しくご機嫌をとるだろうが、それは個人的な好意と勘違いして舞いあがらないことというのは、ありがちかも知れない。


◇その5:145:中高年の男性が「モテる」のは、地位と権力が九割がた。
⇒はじめは恋愛だったかどうかは判断の基準ではなく、力関係があるところでは相手の女性に圧力をかけることになる
◎職場恋愛の3か条(p143-4):1「仕事にかこつけて誘わない」(断りたくても断れない状況を作るから)、2「しつこく誘わずスマートに」(本当に都合が悪いなら日程の提案があるはず)、3「腹いせに仕返しをしない」(クールに振る舞う)


◇その6:p164:露出の多いファッションは誰のため?職場の男性のためではありません。
⇒笑いで済ませてもらえるのは自分をイジリのネタに笑いをとる人で、自分の自慢や女性をネタにしてはジョークにならない。「女として終わっている」とか「子どもを産んでいない人生は失敗」などは、よりいっそう女性の人格を貶める。「女性の淹れたお茶は美味しいp156」は褒め言葉ではなく「女らしさ」の期待と強要で、人によってセクハラ、逆に失礼にあたるという難しさがある。


◇その7:p184:会社には会社の判断理由がある。
⇒ハラッサーをかばい寛容な態度をとろうとするが、それなりの力や地位がある人なので損得を考える処世術や、うらやましいと感じているかも知れないが、単純に否定することはやめるべき。


本著ではまた、『「セクハラは受け手の主観で決まる」のウソp45〜』として、厚生労働省がパンフで、「労働者の主観を重視しつつも…一定の客観性が必要」として「平均的な女性OR男性労働者の感じ方を基準とすることが適当」と注意を促していると紹介している点については、パワハラは主観でないということは理解していたが、よく把握していなかった。一方、独身の男性や女性が増えている職場で、結婚のことを話題にしていいか、というか、いい人がいたら紹介してあげようというようなことは、職場だけでなく、近所の世話好きおばさんなど、以前にはいろいろあったと思うのだけど、これがセクハラになりかねないとなかなか難しい。それこそ、今後の進路を決める面接などの際に、どうしたいか聞いていいいのかいけないのか、まだまだよくわからないことが多い・・


{2/9-11読了、記入は11}