読書録

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嘘の見抜き方 (新潮新書)

嘘の見抜き方 (新潮新書)

嘘の見抜き方 (新潮新書)

東京地検特捜部の検事でテレビでも活躍している著者が、いかにウソを見抜くのかのテクニックを詳しく説明している。心理学の本を読むようでもあり、扉に書いてあるように、「相手の目を見ずに質問する」「(知っているふりをして)ウソを言わずにカマをかける」「イエス・ノーで答えさせない」などは、通説とは違うかも知れない。各章ごとに最後にポイントがまとめられ、読みやすくわかりやすい。


出版した新潮社のサイトはリンクフリーだが、紹介方法が記載してあり以下。
【正式名称】……………新潮社ホームページ
【トップページURL】…http://www.shinchosha.co.jp/
なお、この本の該当ページは⇒ https://www.shinchosha.co.jp/book/610519/


◇このうち第1章でウソを4つのパターンに分け、第7章でパターンごとに真実を語らせる方法を紹介している。
〇自分を守ろうとする「防御」⇒ウソをつき続けるほど失うものが大きい
〇自分を大きく見せようとする「背伸び」⇒等身大の自分に戻れる雰囲気を作る
〇他人を陥れるための「欺瞞」⇒すでにウソがばれていることを伝える
〇他人を守るための「擁護」⇒人間関係が危うくなったところを突く


印象に残ったポイントは以下。
◇嘘を見抜くための心得としては、?ウソに勘づき、?確かめ、?断定すること(第2章から)
◇聞かれた質問に答えようとせず、はぐらかしたり、一般化したり、逆質問をしたりする(第3章から)例として、橋下市長の逆質問などを引用。
◇相手を疑う気持ちと、相手を信じようという気持ちを常に両方もつこと(第4章から)
◇距離、時間、色彩、速度、の日常の記憶が、人は非常に弱い(第8章から)


◇検事のになりたてのころ、「事実を聞け、評価は最後の最後に聞けp92」と指導されるということ。ストレートに核心を尋ねるのではなく、心理的負担の少なそうな質問を数多く尋ねてみるp103ほうが、事実関係を正確に把握することができ、「相手の心を開かせるには、人間としての温かみや心の触れ合いが必要p139」というのは、人と接する際のコミュニケーションの基本ではないかと感じた。、


著者がp172に、コンプライアンスの徹底によって、公正性、透明性、説明責任、情報公開、情報管理の5つの価値観が求められ、「社会秩序を脅かすウソ」には厳しい傾向があるというのは、その通りだろう。著者のようなこうした調べができれば、冤罪は防げるかもしれない。


{2/11-13読了、記入は13}