読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

『ソーシャルメディア論・改訂版』 藤代裕之 著

 

ソーシャルメディア論・改訂版 つながりを再設計する

ソーシャルメディア論・改訂版 つながりを再設計する

 

 先日、著者の新書↓に接し、この分野でさらに新しい動きに触れながら、学術的にまとめている本書に気づいて手に取る。 

mrboopapa.hatenablog.com

  この改訂版の第一章では、著者が歴史をまとめていて、とくにp22には年表があって、わかりやすい。2011年の東日本大震災以降、マスメディアがソーシャルメディアを無視できなくなり、翌2012年にスマートニュースとグノシーという「人でなくは技術でニュースを選択するキュレーションメディアが登場p28」して、ヤフーの独占が崩れスマホのニュースが競争状態になり、「技術が人に取って代わろうとしているp29」と指摘している。

 各章ごとに「考えてみよう」という演題があり、文献ガイドもついていて、この章では、先に引用した著者の本に加え、↓をあげていた。読んでみたい。

 

ソーシャルメディア四半世紀:情報資本主義に飲み込まれる時間とコンテンツ

ソーシャルメディア四半世紀:情報資本主義に飲み込まれる時間とコンテンツ

 

 

 本書では、第6章を、最近テレビのコメンテーターとしても登場している、西田亮介東工大准教授が、ネットとソーシャルに「政治主体が貪欲に環境適応を見せているのに対して、日本のジャーナリズムの遅れは際立っているp109」と指摘し、その背景に会社勤めの安定した職業ジャーナリズムとは無関係とはいえないと厳しく指摘している。

 発刊した青弓社のサイトは↓

www.seikyusha.co.jp

 

 相次ぐ台風で全国各地で甚大な被害が出るなか、お見舞いを申し上げつつ、河川の氾濫をめぐる情報の伝え方など、いろいろ課題を残したともいえる。

 なお、これを書きはじめた10/26土は、

mass-ronbun.seesaa.net

の秋季大会が、江戸川大学で開かれていたが、ソーシャルとの関係を対象にした内容もいくつかあり、これからも研究課題となるのだろう。


{2019/10/4-8読了、記入は10/27(日)未明}