読書録

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マタハラ問題

マタハラ問題 (ちくま新書)

マタハラ問題 (ちくま新書)

 本著では、著者の自らの辛い体験をもとに、マタハラNetを2014年7月に立ち上げたことや、さまざまな相談事例も盛り込みながら、マタハラの実情とその解決を求めている。ただ、紹介されているこのNetからは離脱されたようで、代表や書籍として紹介されておらず、何があったかよくわからないが、著者がこの問題がはびこる理由ししてあげている二つの理由(p202)、1)性別役割分業の意識、2)長時間労働 については、まさに働き方改革て解決していかなければならない問題だ。

 また著者が「マタハラドミノ倒し」と呼ぶ2つの流れについても、対策が求められる。
1)マタハラ→晩婚化→晩産化→少子化 p177
2)マタハラ→保育園の入園不可→就労不可能→日本経済に打撃 p200
 

発刊した筑摩書房のサイト→ http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480068729/
本著の紹介にあるマタハラNet→ http://www.mataharanet.org/
著者の新サイトであいさつ→ https://www.naturalrights.co.jp/president-greetings ※16/11/30にNet離脱とあり


 備忘録として、いくつか引用しながらメモ
◇マタハラ4類型(p88〜128)、1と2は個人型、3と4は組織型 
1)昭和の価値押しつけ型:男性が外で仕事をして、女性が家事育児を担う
2)いじめ型:迷惑だなど同僚かの怒り
3)パワハラ型:長時間労働の強制で、記者に、共働きならシッターを雇えp109、ろくな仕事していないp113など
4)追い出し型:産休や育休を取った人はいないなど慣例

◇第一子の妊娠を機に6割の女性が仕事を辞め、3人に1人がマタハラの被害者というデータが突出p139
世界経済フォーラムジェンダーギャップ=男女平等指数は、2014年日本は142か国中104位 p187

ワークライフバランスの実践職場事例として
1)主婦を積極的に活かすー旅館総合研究所 p206
2)子連れ出勤の大きなメリットーソウ・エクスペリエンス p207
3)9つのワークスタイルから選ぶーサイボウズ p212
4)職場の風通しを良くする工夫をーカルビー(自由席)/イケア・ジャパン(短時間勤務正社員) p214


 著者の新しいサイトでのメッセージ・タイトルは「仕事と生活の両立が、natural rightsとなるように」で、電通の問題で働き方改革がクローズアップされているいま、その実現に向けて何ができるのか、考えていきたい。

  
{2017/7/13-19読了、記入は29}