読書録

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女性が35歳までに決めたいお金からみた人生の選択

女性が35歳までに決めたいお金からみた人生の選択 ―成功するライフプランのつくり方

女性が35歳までに決めたいお金からみた人生の選択 ―成功するライフプランのつくり方

 ダイバーシティワークライフバランス、そして女性活躍が働き方の重要な課題となる中で、仕事を続けることや結婚すること、子育てやマイホームなどにどういう課題があるのか、フィナンシャル・プランナーの著者が「お金」や「ライフプラン」の観点から、そのメリットやデメリットを、わかりやすく解説している。どう選択をしていくのか、女性だけではなく、職場環境の今後などを考えるうえでも参考になる。


出版したさくら舎のサイト⇒ http://www.sakurasha.com/9784865810417.html

著者が代表を務める会社の『K&K FPオフィス』のホームページ http://www.kk-fp.com/


 「仕事」で、正社員の生涯賃金が約2億8千万円余りと多く、年金や福利厚生がしっかりしていることがメリットで、拘束時間が長くて責任も重く、異動や転勤があることなどがデメリットとp31はそうだろうと思うp31。一方育休をとるとマイナス2千万円、出産時に退職して第二子が6歳児で再就職するとマイナス1億、再就職先がパートアルバイトだとマイナス2億という推計には、これほど差が出るのかと考えさせられるp44。


 「結婚」の利点は、34歳未満へのアンケート(2010年 第14回出生動向基本調査)で、1)子どもや家庭をもてる、2)精神的安らぎの場が得られるが男女とも3割以上で女性の方がやや子どもや家庭への期待が高いことが伺われるが、独身生活の利点は、行動や生き方が自由というのが7割と圧倒的で、裏返せば結婚で不自由になることが最大のデメリットということp61。


 そして結婚後に仕事と家庭を両立させるポイントは、1)完璧をめざさない、2)最新家電を購入する、3)アウトソーシングする、p75というのも、とても現実的なアドバイスかと思う。


 また、子どもがいるメリットとして、家庭が明るくなる、心が満たされるなど、どちらかといえば精神的なものp96で、教育費は大学まですべて国公立でも1000万円、すべて私立だと2700万円になるという推計も説明されているp121。生き方の自由やお金のことを考えた場合、結婚して子どもを、という説得力をどう持たせたらいいのか、とも考えてしまう。


 「人生の三大資金」という言葉があり、住宅、教育、老後が、お金のかかるライフイベント資金トップスリーp151で、一人で生きていく場合は、「健康、お金、孤独」が三大不安p162とのことだが、最後に著者がまとめているように、健康や生きがい、お金の三つがそろうと一般的には感じるという「幸せに生きる」p193ためにどうしたらいいか、備えておくということか。


 なお、老後に必要な資金の参考として、家計調査消費支出の内訳が平成26年度の総務省家計調査から作成されている(p166)が、65歳以上の単身女性の生活費で月額約15万円で、食費3万強、光熱水道で1.3万、服で6千円、交通通信で1.1万、教養娯楽で1.6万などと出ていたが、家計アプリで自分の月ごとの分析を見ると、交際費や教育・仕送りなど除けば、似たようなものなのかな、とも思ってふと安心する・・・

{2016/07/01読了、記入は2土}