- 作者: 西加奈子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2009/12/09
- メディア: 文庫
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通天閣の近くに住み、懐中電灯を作る工場勤めの男性と、スナックでチーフ役の女性、二人を主人公に、夢もなく厳しい生活や恋人に見捨てられるなど絶望的な状況の中でも、さまざまな人との出会いの中で、「愛そう」と生きていることの希望が垣間見える。
出版した筑摩書房のサイト⇒ http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480803993/
これまでに読んだ著者の作品は、この読書録で以下だが、部屋の中の描写など、細部にわたって状況が目に浮かぶリアルさがあった。
2016-05-08 『サラバ! 下』
2015-10-03 『サラバ! 上 』
2015-04-19 『きいろいゾウ』
印象に残ったのは、スナックのママの言葉で、以下に引用
p208:「ゆっくりでええから、坂上ろう。きっと綺麗な通天閣が、見えるから。ほんでチーフも、いつか、この高みから、いつかの自分を、見下ろせる日が来るから。」
「頑張ったなぁ、て褒めてあげる日が、くるから。」
{16/6/26-7/2読了、記入は9}