- 作者: 房広治
- 出版社/メーカー: 木楽舎
- 発売日: 2016/03/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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タイトルではスーチー氏の伝記かと思ったが、イギリス留学時代に下宿していた著者との出会いをきっかけに、著者の金融界・ファンドマネジャーの第一人者になっていく過程や、30年後の再会と今後のミャンマーへの投資支援などが盛り込まれた内容となっている。
この本で、金融の専門家として著者のことを知ったが、M&Aとミャンマー支援では、イメージが合わないところも感じるので、ぜひ、テレビや動画などで、著者が実際に話している姿を見てみたいと思った。
再会後に農業と水産養殖分野で革新的技術を探している2013年に知り合ったというデイビッド・ウィリス氏の企業哲学「トリプルボトムライン」を紹介している。利益と同様に重要な目標とすべきものとして、「環境保護」と「地元還元」p174だという。この3つという考え方は、三方よしではないが、わかりやすい捉え方かとも思う。
著者は自分のできることとして、1金融システムの改革、2精米所ネットワークの構築、3世界最大のメガファームを作る(p198-199)ことをあげている。
出版した木楽舎のサイトに目次あり⇒ http://www.kirakusha.com/book/b222317.html
この出版社についても、ソトコトというソーシャル&エコマガジンを運営しているようで、興味をもった。
また、面談をアレンジした現地の人たちから、面談前に必ず見るようにと言われたという映画『The Lady』については、確か録画したままになっていたと思うので、ぜひ見ておきたい。
ミャンマーが希望に向けて歩み始めることができたのは、アウンサンスーチー氏の存在が大きいのはもちろんのこと、テイン・セイン大統領も重要な役割を果たしたと考えるが、隣国の危うい体制は、いつになったから転換点を迎えることができるのだろうか、とも考えさせられた。
{6/19-20読了、記入は25}