読書録

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先輩が部下になったら

先輩が部下になったら ―「定年65歳時代」のチームマネジメント

先輩が部下になったら ―「定年65歳時代」のチームマネジメント

 65歳定年かつ年功序列が崩れていく時代に、会社の中での行動は、「役割意識とマイナス行動のコントロール度合いで決まる」(p82)=理性で役割を認識し、私心をすてて感情をコントロールすることが大切だという。著者が管理職研修を実施する中で、悩みの筆頭は部下問題、上司問題、経営と現場の板ばさみ、社内外関係者との軋轢でほぼすべてを網羅し、これにプライベートな問題(夫婦親子健康介護)がからむと大変で、「何も悩んでいない管理職はいない(p4)」というのは、悲しい状況ではある。


 管理職のハードルを超えさせることは政治的判断で、誰もが管理職になれるわけではないという時代背景については、6月6日(月)に放送されていた、『あなたの1票が上司を決める!? 〜密着・ある企業の“管理職選挙”〜』( http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3816/index.html )がとても興味深い内容ではあった。出演した厚切りジェイソンさんが、日本のように管理職が多いのはおかしいとコメントし、立命館大学客員教授で雇用ジャーナリストの海老原嗣生さんが、管理職を選ぶか、違う働き方を選ぶかという選択肢を示していたが、いまや入社歴や年齢と、組織の中における役割は変わってきているという認識は必要なのだろう。


日経ブック&ビデオクラブのサイトに目次あり⇒ http://www.nikkeibookvideo.com/item-detail/32058/

著者のブログ⇒ http://clearmine.exblog.jp/25094582/
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<印象に残って今後に生かせるフレーズやポイントを一部引用してメモ>
◇求められる「リーダーシップ」は人がついてきてくれること、「マネジメント」は、なんとかかんとかすること、とシンプルに考えるp25+私心がなく大義のあるリーダーが行うリードは、ものすごく強い…純粋な役割意識から出される力は周りを自然に巻き込んでいくp141+「何のために設置されているチームか?」この問いに自分の言葉でズバッと答えられないリーダーは根幹が崩れるp152+経営理念を噛みしめて腹に落とし込んでおいたほうが良いp154

◇「あいつ使えない」は管理職は絶対言ってはいけないp28+困った先輩部下への悩みの根源は態度の悪さと能力不足p56+してくださいより「〜してくださったらうれしい」という気持ちを出す言い方がオススメp164

◇お金の使い方3区分、消費と浪費と投資でコスト感覚「死に金を使うな、生き金を使え」p41

◇嘲笑的に取り上げられる話として、「あなたは今、何ができますか?」の質問に「部長ができます」と答えるp131

◇組織の歯車は立派で絶対必要な部品で、「歯車に過ぎない」という言い方は大嫌いp137

◇定年延長で給料が下がったとい文句を言う人は休職して休職活動をすれば価値がわかる+自己評価は3割増しになっているp140+いい人かどうかと仕事ができるかは別で…仕事ができない人の行く末は厳しいものがあるp143

◇部下に仕事を任せるには、4つのポイントの明示が必要
1)なぜ、その仕事が必要なのか(背景の状況)
2)納期(期限)
3)求められる品質(要求レベル)
4)優先順位(順番)


 タイトルのような状況だけでなく、いまの職場で、管理職のあり方など考えさせられる内容でした。


{16/6/6-8読了、記入は11}