読書録

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小林一三・価千金の言葉

天才実業家 小林一三 価千金の言葉

天才実業家 小林一三 価千金の言葉

本著もことしドラマ化された小林一三の言葉を紹介しながら、その生き方や歴史について紹介している。ネットでいろいろ検索してみると、著者はすでに亡くなられているので、1988年12月ロングセラーズ出版の復刻版ということか。師と仰ぐ岩下清周(きよかね)と大林組との関係、東急の五島昇を指導したこと、慶応と三井銀行との関係、野村証券との関係など、ドラマだけではわからない背景がわかった。


出版したKKロングセラーズのサイト⇒ http://kklong.co.jp/category/item/life

小堺昭三を紹介するサイト⇒ http://www.kosabooks.com/

ドラマのサイト⇒ http://www.nhk.or.jp/dsp/keisei/ichizo/index.html


備忘録として印象に残ったポイントを以下引用
小林一三流「事業成功の秘訣」p12
1)事業は大衆を相手にした事業でなくては成功しない(p165に続き…知識人相手の品よい商売など微々たるものだ)
2)つねに事業は1年(一歩)先を目標に計画をたてよ。百年(百歩)先を見る人は狂人にされてしまう
3)電鉄を敷いてもそのまま放置しておいては、沿線は発展しない
4)鉄道沿線の居住者が、その沿線に住むことを、一つの誇りと考えるように電鉄経営をなすべし
5)人間はつねに貸し方にまわれ

東宝映画を創立(昭和12年)したさいの言葉p45
「送り手集団(映画資本)は民衆の集団的願望を満たすために、つねに自分を変化させていかなければならない」

◇決断の行動(p82)「一、三の哲学」
「新事業の準備が充分にととのったら即突進すべし。一、二、三ではいけない。二は迷いである、自身のなさである」

◇新しい情報と過去の情報をミックスp105
「新しい情報だけが生きているのではない。昨日、今日、明日につながる情報のみが有益なのだ」

◇実業家が通る三つの段階p140 出所した五島へのことば(長い浪人生活と長い闘病生活、長い投獄生活)
「この三つのいずれかを体験してこそ、ほんとうの人間ができていくものなんだ」

阪急神戸線の対阪神への作成p197
「ちょっぴり高額、ちょっぴり上品、ちょっぴり贅沢>


本著を読んで、改めて小林一三氏が、日本での私鉄経営での沿線開発や百貨店など展開の原点であることがわかった。落ちこぼれサラリーマンから18年を経て、電車を走らせるまで、そして宝塚はじめさまざまな展開、学ぶべきことは多い。

{11/28-12/04読了、記入は05}