子育てと仕事の社会学―女性の働きかたは変わったか (現代社会学ライブラリー 15)
- 作者: 西村純子
- 出版社/メーカー: 弘文堂
- 発売日: 2014/07/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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リーン・インと前後して読み進めていたので、日本の働く女性の結婚・出産・子育ての現実として、出産を経て働き続けることがいかに難しいか、1960年代と70年代の詳細な統計データとして示される。ただ、コーホートなど、統計学的な用語・概念が出てくる学術論文書としての面が本書にはある。
出版した弘文堂のサイトに詳細な目次あり→http://www.koubundou.co.jp/book/b181338.html
いくつかポイントを引用
◇第1子出産1年後の就業率は、1940年代から70年代生まれにかけて、25〜30%程度で、正規雇用就業率は10〜15%程度。就業継続は約20%。p35
◇官公庁という職場、正規という雇用形態という、非常に限定的な職場や雇用形態にある人しか、就業を継続できない。出産年では非就業者が70%にのぼるp88、出産2年前には80%以上が仕事を持っていたp95、働きやすくなったというイメージは修正が必要で、働き続けられる職場や仕事はそれほど多くない。
◇親の近くに住み、親からのサポートを受けられるということは、出産直後から、その後子育て中の女性の就業を支えるという点で、重要な役割をはたしているp125
◇「安定した、よい仕事」にキャリアの途上から参入するルートをつくることは、再雇用制度の創設という狭い意味だけでなく、より広く企業の職務配分や業務評価の方法を検討していく必要がある。
{10/17-25読了、記入は11/3}