読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

最新コンテンツ業界の動向とカラクリがよくわかる本

『業界人、就職、転職に役立つ情報満載』と副題のつく著者の本を読むのは、通信、インターネット、放送の各業界に続いて4冊目ながら、それぞれ統計資料がふんだんに盛り込まれ、現状や将来を俯瞰するには、役立つ内容になっている。これだけ激変している各業界について、重複部分もあるものの、ほぼ同じ時期(去年の春)にこれだけの分量を上梓することには驚く。


本著の目次についても、前の3冊と同様、詳細に出版した秀和システムのサイトに掲載されいる⇒ http://www.shuwasystem.co.jp/products/7980html/3778.html


備忘録的にポイントをいくつか引用
◇業界分類で、制作では、1動画、2音楽・音声、3ゲーム、4静止画・テキスト(経産省方式)、流通では、1パッケージ、2ネットワーク、3フューチャーフォン、4劇場・専用スペース、5放送、(p19)で、業界の市場規模は12兆あまり(2012)で、名目GDPの2.6%(p20)、このうちデジタルは7兆6000億円余りで、静止画・テキストが拡大、音楽は停滞(p28)
ソフトパワーとして、1文化、2政治的価値観、3外交政策、byジョセフ・ナイ教授p35
◇放送業界は4兆あまりで、衛星とケーブルの拡大が目立つp68⇒スマートテレビの普及でテレビ画面が他に奪われるが、コンテンツ制作力があり、ITを駆使したサービスを考えることが課題p90
シネコンは、ワーナー・マイカル61か所506スクリーンと最大、TOHOシネマズ611スクリーン、他に松竹マルチプレックスシアターズユナイテッド・シネマなどp106
◇ビデオソフト業界は息切れ、無料動画配信や有料VODでブルーレイも不足を補えずp116、レンタルはゲオとTSUTAYAの2強でゲオが優位に。VODに注力する戦略が濃厚p118
◇日本アニメの配信プラットフォームとして、アサツー・ディ・ケイ(ADK)が「DAISUKI」を開発し海外に展開p160
◇グーグル広告ビジネスの柱は、アドワーズ<検索キーワードに応じた広告を掲載>とアドセンス<ページ内容に応じた広告を配信する>を柱に売り上げは4兆5000億円。小口の広告主と小口の媒体を一挙に集めるイノベーションともいえるビジネスモデルだったp170


これから変わるもの、変わらないもの、見極めが必要だが、業界全体が大きく動いていることは間違いない。

{3/24-28読了、記入は30}