読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

図解入門業界研究 最新通信業界の動向とカラクリがよくわかる本[第3版]

NTTドコモが、iフォンを販売するようになり、業界地図はどう変わっていくのか?
・本著は、通信業界の動向が確かによくわかり、図解でまとまっていて、ドコモのシェアや営業利益が、このところ落ち込んでいたことには、相当危機感があったのだろうと推測される。
・著者は、HaSoNeの法則という、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワークは相互に依存しており、バランス良く高度化していく必要がある(p134)と説明したうえで、ドコモのiモードが、規制に守られ国内だけで失敗し、アップルがフラットなネット世界で既得権もなしに世界規模のエコシステムを構築したと対比している(p139)。そして移動通信事業者は単に回線サービスのみを提供するダムパイプになる可能性があるとも指摘している。


◇方向性としては、固定通信と無線通信が融合するFMCがさらに進展し、auによるMSO大手のJ:COM子会社化やJCNを傘下に置くことや、パソコンとスマホクラウドで連携しながら、放送のテレビともつながっていくのだろう。
・また、インターネット業界で近年よく用いられる「020」オンライン・ツー・オンラインという、オンラインでのプロモーション活動を通じて顧客をリアル店舗に送り込み購入をを促す仕組みで、位置情報やLINEを使った企業が増えているということだが、この動きはますます便利に使いやすくなっていくのだろう。
・本著のラストは、ビッグデータ時代と社会的知識創造という項目で、これまでの暗黙知がネットワークで結ばれ、形式知として説明できるようになっていくこと、この難題に立ち向かっていく必要があると指摘している。


◇なお、スマホが欲しくても通信料が高くて、タブレットがあればいいやとガラケーを使っているのだが、本著で紹介されていたMVNOという仮想移動通信事業者がもっと普及し、SIMロックの問題がなくなれば、スマホの普及が進むのかも知れない。「日本通信」は知らなかっただけに、注目しておきたい。


◇本著を読むまで知らなかった知識を以下。
・QRコードをデンソーが開発した。
クラウドトップランナーはアマゾン
・セールスフォースドットコムはCRM(顧客管理)をSaaS形式(オンラインのセールスクラウド)で提供して急成長


◇本書の内容で目次については、出版社がサイトに掲載していたので、リンク先を記載⇒
http://www.shuwasystem.co.jp/products/7980html/3839.html


{9/28-29読了、記入は10/5}