なぜ「あれ」は流行るのか?―強力に「伝染」するクチコミはこう作る!
- 作者: ジョーナ・バーガー,貫井佳子
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2013/09/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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マーケティングの学者が広告よりクチコミの方が伝染力があり、その共通項を探ってSTEPPS(ステップス)という6つの原則があると解説する。具体的な事例も引きながら、とてもわかりやすいが、「おもしろいから、役に立つからという二つの理由で情報を共有すると考えられるp140」「人は実用的で便利な情報、ほかの人にも役に立つニュースを伝えるのが好きなのであるp217」ということが、すっと頭には入ってきた。
6つの原則については、出版した日本経済新聞出版社のサイトにこの本の目次が掲載されているので、リンク先を紹介⇒ http://www.nikkeibook.com/book_detail/31908/
また、結びに、それぞれの要点とチェックリストが記されている(p279-281)ので、下記に一部を引用する
1ソーシャル・カレンシーSocial Currency:人は自分の印象が良くなるものを共有する。
・ゲーム・メカニクスを活用しているか?
・人々をインサイダーのような気分にさせられるか?
←隠れ家バー、ショッピングウェブサイト、100ドルチーズケーキ、マイレージなど
2トリガーTriggers:頭の中に思い浮かぶことは、すなわち話題になること。
・自分たちの商品やアイディアのことを人々が思い起こすきっかけとなるものは何か?
←キットカットにコーヒー、
3感情Emotion:人は気にかかったものを共有する。
・感情に焦点をあてているか?
・いかにして火をおこすことができるか?
←グーグル検索「パリの窓」など
4人の目に触れるPublic:人の目に触れるように作られたものは、人気を呼ぶために作られたも同然。
・利用したあとでも認識できる「行動の残滓」を生み出すことはできるか?
←アップルのロゴ、白いipodイヤホンなど
5実用的な価値Practical Value:使える情報は話題になる。
・自分たちの商品やアイディアについて語ることは、他人を手助けするのに役立つか?
・いかにして、驚異的な価値にスポットライトを当てたり、知識と専門性を凝縮させたりして、他人い伝えたくなる便利な情報にできるか?
←プロスペクト理論の参照点「100の法則」100ドル未満は%で、超えたら額で値下げ幅を表示する方が効果的(p234)
6物語Stories:どうでもよさそうな話の裏側で情報は伝達される。
・自分たちにとっての「トロイの木馬」は何か?
・自分たちの商品やアイディアは、人々が共有したくなる、より大きな物語やエピソードの中に組み込まれているか?
←ローラーベイビーズは話題になったがエビアンへのプラス効果はなし=無関係ではだめ
この6つの原則を、ふなっしーの人気にあてはめると…「おもしろさ」と「意外性」に加え、きわめて日本的なところもあるのだろうか?
{12/30-1/1読了、記入は11}