副題 戦国の怪物から幕末の闇まで
発刊した中央公論新社(2022/11/21)のサイトより
『歴史には裏がある。歴史は裏でできている。』(i)古文書を一つずつ解読すると、教科書に書かれた「表の歴史」では触れられない意外な事実が見えてくる。明智光秀が織田信長を欺けた理由、信長の遺体の行方、江戸でカブトムシが不人気だった背景、忍者の悲惨な死に方、赤穂浪士が「吉良の首」で行った奇妙な儀式、漏洩していた孝明天皇の病床記録......。古文書と格闘し続ける著者が明らかにした、戦国、江戸、幕末の「歴史の裏側」がここにある。
ⅵ:(古文書のホコリを戦いながら・・・アナログな手法で)こういうリアルな話が好きな方々に読んで頂きたい。自分で史料を探し、読み解いて書くには、多大な労力がかかる。・江戸の「買春」価格は?・・道中記吉原 全壱両 現在の30万円 p107・ねやごとにも自粛要請・・革命政府たる明治国家は徹底したリアリズムの政権で、パンデミックになると、国民のねやごとにまで嘴を入れた史実を指摘しておく。・「江戸マスク」開発者2人の末路 p213-216発明は異端の才能がもたらすが、幕末の日本にはこうした同調しない異才を殺しがちな社会だったのだろう。もったいない話である。・正常性バイアスは怖い p231~233「報告・連絡・相談を密にしながら平時と違う速度と了見で決断せねば命は足すからず復旧も遅れる。東日本大震災の日、3月11日を迎えるたびに、心の準備を新たにしたい。」
生成AIが話題になっているが、こうした地道な作業と、それがすべて頭に入っているというところに、著者のすごさがある。
書店や新聞でのベストセラー10位内にしばらく登場していた。大河ドラマが家康関連でもあり、興味深く読むことができる。
{2023/6/5月-6/23金:読了、記入は8/13(日)⑥20:35}