- 作者: 石田雅彦
- 出版社/メーカー: アスペクト
- 発売日: 2016/08/02
- メディア: Kindle版
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18日に最終回を迎える「真田丸」のロスが心配だが、来年から始まる大河ドラマの主役「おんな城主 井伊直虎」について、拠点だった遠江井伊井谷(いいのや)の古代から、また井伊氏が登場した平安時代から、歴史書を引用しながら詳しく解説している。井伊直弼自体が、大河ドラマの第一作『花の生涯』(1963年)で描かれ草分けになったなど、史実とは異なる面についてのコラムなども多数掲載されている。どこまでが史実で、どこからがフィクションなのか、背景を知るには良い。
徳川家康を支えた四天王の一人で彦根藩の祖である井伊直政についても詳しく触れている。井伊氏が「赤備え」で、それがどういう意味があるのか、真田氏との関連でもなるほどと納得した。
発刊したアスペクトのサイトに目次あり⇒ http://www.aspect.jp/isbn/?k=978-4-7572-2470-4
おりしも、12月15日には、女性ではなく男性だった可能性を示す新資料が見つかった、ということが報じられたが、その記者会見を行った井伊氏の末裔で井伊美術館の館長が、本著の監修にもあたっている。逆に本著を読むと、ほとんど資料がない中でも女性とみられ、いくつかの小説があったとのこと。代表例など以下で、いずれも新装で出版されている。
- 作者: 梓澤要
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/中経出版
- 発売日: 2006/01/23
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- 作者: 高殿円
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/11/01
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- 作者: 谷光洋
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◇「井伊直虎」別の男性が名乗った名前か 新たな見解 12月15日 4時01分 NHKニュース→ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161215/k10010807221000.html
◇「おんな城主・井伊直虎は、男性?」を伝えるMBSニュース→ http://www.mbs.jp/news/kansai/20161215/00000063.shtml
資料が少ない中で、史実はどうだったのか注目される。上記ニュースは消えてしまうこともあると考えられるので、どういう論点なのかについての部分を引用すると、
・『直虎をめぐっては、以前見つかっている古文書などから、従来どおり女性だとする研究者もいて、今後の研究の進展が期待されます。井伊家の歴史に詳しい静岡大学名誉教授の小和田哲男さんは、「今回の古文書には直虎が井伊次郎だと直接書かれておらず、矛盾点もあり、従来の説が変わるとは考えていない。ただ、これまでの説も含めて、さらに研究する余地が出てきた」と話しています。』NHKニュース
・『一方で、歴史家の磯田道史さんは今後も慎重な議論が必要だといいます。「2つの史料が現れて、両方が矛盾したり矛盾しなかったり、そういうところを上手くつなぎ合わせて、井伊家の歴史が明らかになるわけですね」(磯田道史准教授)』MBSニュース
逆に、ドラマに注目が集まったということか?
{2016/12/15-17読了、記入は18日曜}