読書録

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女城主 戦国時代小説傑作選 PHP文芸文庫 い1-5

 今年の大河ドラマにあわせて、「女城主」に絞って、池波正太郎井上靖らの短編をまとめた小説集で、それぞれきらっと光る内容。とりわけ最初の作品が、井上靖の「本田忠勝の女(むすめ)」で、『真田丸』で吉田羊さんが演じていた“月姫”の背景がわかって、どうもドラマの顔が思い浮かんでしまうのだが、あの感動をもう一度味わうことができた。

 
 『直虎』をとりあげているのは、植松三十里の『虎目の女城主』という新作の書き下ろしで、今後の展開をうかがうのに参考になった。これだけ短編でも、直親との別れや、徳政令をめぐるやりとり、直親の子・虎松(後の井伊直政)との邂逅など、胸にぐっとくる部分がいくつかあり、歴史上あまり知られてこなかった人物ではあるけど、ドラマも楽しみだ。

発刊したPHP研究所のサイト→ http://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-76610-2


{2017/01/10-21読了、記入は22(日)}