読書録

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『手戻りなしの要件定義実践マニュアル増補改訂版』 水田哲郎/著 日経SYSTEMS/編

  仕様書や要件定義関係で学習を進めている一環で、6年前の発刊だが、図書館の閲覧コーナーにあり、手に取る。

手戻りなしの要件定義実践マニュアル 増補改訂版

手戻りなしの要件定義実践マニュアル 増補改訂版

  • 作者:水田 哲郎
  • 発売日: 2014/04/18
  • メディア: 単行本
 

  発刊した日経BP社のサイトに章目次あり↓

shop.nikkeibp.co.jp

 
 発刊は2014年だが、BABOK(「ビーエーボック」あるいは「バボック」と読む)という手法については、最近の刊行物は少ないようだ。
 日本支部のHPはあって、2020/12/10のニュースでは、「平井デジタル担当大臣との面談」が掲載されているので、現時点でも十分活用されている模様だ。ただ、内容については、会員限定で有料の講習会も行われているようなので、本著の内容がどうアップデートされているのかは、よくわからないところがある。
 
 ただ、これまでもいくつか読んだシステム設計関連の基本的な考え方については、なるほどと理解できる内容が多々あった。
 
 本著が発刊された背景に、難しくなった要件定義として、p9に、業務を抜本的に見直すシステム構築プロジェクトが増えたことをあげているが、まさにこれはいまもかわらず、その際には、「まず業務をどう変えるか検討したうえで、システム化する内容を決める必要がある」「合意形成の難易度が大きく高る」というのは、その通りだろう。
 
 やり方について、いくつか引用
 
p12:要件定義の5つのステップ
(業務分析↓)1:方針と実施計画の策定 ①システム化方針
2:原稿業務と問題の把握 
3:問題分析と課題の設定       ②解決すべき課題
(業務設計↓)4:課題解決策の策定    ③課題解決策 
5:システム要件の整理         ④新しい業務の仕組み、⑤システム要件、⑥後続作業計画
 
p19:システム化方針の調査でヒアリングする項目とメモの例
1:対象範囲   :システムを適用する事業、業務、部署
2:取り組みの背景 :好ましくない状況とその原因
3:目的ー達成事項 :直接的な目的とその概要
4:期待成果   :財務、顧客満足、業務プロセス、、技術・ノウハウの観点
5:制約条件   :時間、費用、技術・方式、改善条件の観点
 
p30:RA(Requirement Analyysis)カード 日立製作所が開発
マトリックスで、上段に影響、問題、下段に願望、原因、 ルールで、具体的簡潔に2行まで、1件1葉、数値や場所を記入
 
p61:新しい業務を構造化しシステム機能を洗い出す ことが重要
・盲点は原稿システムの機能で、利用者は不満を感じていない機能は指摘しないが引き継ぐ必要がある、抜けや漏れが発生
 
p81:ステップをまたぐ重要なポイントとして3つ
1)システム化の目的にとって必要・有効な要件を明らかにする
2)システム活用の前提となる業務プロセスや組織、制度、設備・機器の条件を整理する
3)定義した要件に対して利用部門から十分な合意を獲得する

 

  なお、BABOK を実践する方法として、以下のリンク先あり、備忘録メモ↓

www.japan-project-solutions.com

ビジネスアナリシス関連の日本支部は↓

www.iiba-japan.org

 それにしても、こうした分野では、日経BPの刊行物が多いことを実感する。さらにサイトには、6年前の刊行にもかかわらず、ダウンロードの資料は生きているのも、なかなかすごいことだと思う。→付録「要件定義の成果物」のPDF ↓

https://info.nikkeibp.co.jp/nxt/campaign/b/228820/download/228820.pdf?_ga=2.111022341.1834906666.1608105711-1723564284.1582283483

{2020/12/16-17読了、記入は12/28(月)}