読書録

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『それでも生きる 国際協力リアル教室』 石井 光太 著

  テレビのコメンテーターとして活躍される著者について、よく知らなかったため、手に取る。とても重い話ながら、実態をわかりやすく伝え、しっかり考えて行動するように促している。2011年の新書版のデータをアップデートして文庫版にしたとのこと。

 発刊した筑摩書房のサイト↓

www.chikumashobo.co.jp

 ”はじめに”では、腹部が大きくなるのは、体が弱り、水分がたまっているため、とまず、栄養失調の子供たちが、世界に9人に1人・8億2千万人いると思い起こさせ、続いて6つの章ごとに、問題とされている事柄を分けて、当事者の思いとともに背景など解説している。

第1章 餓死現場での生き方
第2章 児童労働の裏側:ILOによると1億5200万人p48、
+p64~不発弾の回収業、鉱山での労働、売春
第3章 無教養が生むもの、奪うもの:NGOが避妊具の付け方を木で教えたら、村中の木の枝に避妊具が・・・p106
第4章 児童婚という性生活:リスク1性行為、2出産時の母体へ、3生れた子供へp144
第5章 ストリートチルドレン下剋上:大きくなって一般職、犯罪に走る、路上で暮らし続けるp177
第6章 子供兵が見ている世界:総数30万ILO推測、p184

+女の子を子供兵に組み込む理由p192
・組織を大きくするため、男女の区別なくリクルート
・女の子の誘拐の方が、簡単。逆上や反発が少ない
・男性兵士の妻に、もしくは姓処理の対象
・組織内での料理作り、洗濯掃除などを担当させる
・スパイや自爆テロとしてつかう
+麻薬や呪術によって思考能力を失った子供たちが殺される

 著者は自分の力で考え、動いてみるよう最後で訴えかける。遠い世界のことではない、のはそうだが、日々のなかで忘れてしまうことが、なんと多いことか。

 著者のHP↓

www.kotaism.com

 テレビの情報番組だったかで、『GOGO(ゴゴ)94歳の小学生』と『世界の果ての通学路』のパスカル・プリッソン監督を取り上げていたが、何ができるのか・・・考え続けていきたい。

 

{2020/12/16-21読了、記入は12/28(月)}