読書録

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「週刊文春」編集長の仕事術 

「週刊文春」編集長の仕事術

「週刊文春」編集長の仕事術

「週刊文春」編集長の仕事術

「週刊文春」編集長の仕事術

 次々とスクープを放つ週刊文春のバックグラウンドがよくわかる一冊。
 ネタのとり方から取材手法、組織論まで幅広く紹介しているが、ここまでできるからパワーがあるのだろう。

 また学級委員が作る週刊誌なら新聞で十分で、週刊誌はクラスで人気のあるいじめっ子でなければダメp200、政治家や芸能事務所など、大手メディアは書けないことで「マスゴミ」と見透かされているp223、というのは、なかなか手厳しい。いちばん大切なのは、そのコンテンツが本当に面白いかどうかp230、というのはそのとおりだろう。
 ネットと融合していく中で、2016年3月から。4テレビで紹介する場合、1つの記事につき3万、動画は5万、スタートから10ヶ月で3600万円を超えたp235という。デジタル会員もアクセスは20代から30代が多く、有料が7000人に迫るp238というのも、新たな時代に対応して、きちっと動いているということだろう。業者に頼んでいたアンケートをやめて、メルマガ会員を増やして独自にアンケートするシステムを導入p241というのもなかなか。「デジタル上の戦いでは締め切りがない分、タッチの差が勝敗をわけるp244」という時代に突入する一方、働き方改革も進める必要がある。

 いろいろメモをしておきたいが、まずは発行所のサイトに、連載風にノウハウが紹介されているのでリンク先を紹介。
 

発刊したダイヤモンド社のサイト→ https://diamond.jp/category/s-shukanbunshun


 なるほどという言葉を、いくつか以下に引用。
p17:人間対人間のとことん深い付き合いをして信頼関係を得た上で口説かなければ、本当の情報は取れない。
p27:袖振り合うも全部ネタ元:どれだけ人に会うか、その出会いをどれだけ大切にするかに尽きる。西岡研介氏から
p77:我々が求めているのは「見たことがないもの」であり「誰も予想がつかないもの」だ。よってマーケッティングをしてもほとんど意味がない。
p86:売れる企画の条件はサプライズとクエスチョン
p94:大切なのは「どうなる」ではなく「どうする」→2004年紅白プロデューサーの横領問題
p114:(何のために働くか常に考え)自分が少しでも世の中の役に立ちたい、人々の幸せな暮らしに寄与したいと思ったときに、この目の前の仕事がそこにどう関係するのか。そのことについて自分で納得できるかどうかだ。
p146:三原則「嘘をつかない」「弱いものいじめをしない」「仕事から逃げない」
p170:職場は明るく楽しくないとダメ。
p179:リーダーシップの根源は信頼である。
p193:ファクトの前では謙虚であれ
p199:報じられた側の気持ちがわからなくなったら、おしまいだ。
p213:編集長が判断を下すときの三要件:正当性、合理性、リアリズム

 できれば実践したい手法をいかにいくつか
◇毎日新しい人に会うように心がけp20+すぐに日程調整に入り社交辞令に終わらせないp46
◇次に会うときに聞けばいいやというのではダメ。一期一会をp117
◇この人間と一緒に働きたいと思う人間については、常日頃から目配せをしておくこと143
◇一度きりの人生「フルスイング主義」で行こうp256


 出版界をめぐっては、新潮45が休刊となり、そのあり方含め、議論になっている。


{2018/9/25-28読了、記入は10/13}