読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

テレビ・ドキュメンタリーを創った人々

テレビ・ドキュメンタリーを創った人々

テレビ・ドキュメンタリーを創った人々

 番組制作者を対象にした研究は少ないとして、先達がどのように番組制作の可能性を広げていったか、放送文化研究所の月報『放送研究と調査』に2012年度から3年にわたって掲載された内容を再掲した内容となっている。

 第一章では、1950年代のテレビドキュメンタリーシリーズが取り上げられているが、名前は聞いたことがあっても人や内容については知らないことが多いが、このほどカンヌ映画祭で最優秀賞を受賞した是枝裕和映画監督も、草創期に活躍した工藤敏樹氏について文章を寄せていた。


発刊したNHK出版のサイト→ https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000817112016.html


 印象に残っている本書で取り上げられた制作者は、
p94〜森口 豁 ﹇日本テレビ﹈ 沖縄を伝え続けたヤマトンチュ
p294〜今野 勉 ﹇テレビマンユニオン﹈ 根ラ ディカル源的なテレビ表現をするレジスタンス
→『テレビの嘘を見破る』p254をムスタン事件から10年かけて書いたという本があり。
p422〜田原 総一朗 ﹇ジャーナリスト﹈ 死ぬまで生テレビ
→このところ、朝ナマのパロディにも出演しているのを拝聴して驚いた。


 本書のおわりに、で印象的だったと引用されている、今野 勉氏のことばを、ここにもメモ。
「しばしばテレビ・メディアの現在とか希望とかいうことを聞かれるわけですが、僕は僕の希望を持っています。でもそれは僕の希望ですから。みなさんは、みなさんで自分の希望をもってください」

 激変する時代のいま、いろいろ考えさせてくれる内容ではあった。


{2018/5/10-22読了、記入は5/26土}