読書録

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最強のプレゼン 5分で聞き手の心を動かす技術  

5分で聞き手の心を動かす技術 最強のプレゼン

5分で聞き手の心を動かす技術 最強のプレゼン

 ラジオやテレビのパーソナリティとしてもしられる著者が、筑波大学での講義を、書籍化した内容で、スマホタブレット、PCで視聴できるという。この講義は2011年から始まり、プレゼンがうまいかどうかは、アクターズレッスン=舞台で演じる役者の基本技術を知っているかどうかp15が重要で、これが講義の眼目でもあるとのこと。その細部が、具体例とともに説明されている。 


 そして基本的なテクニックとして紹介しているのが、まず次の動画p18
『Jill Bolte Taylor: ジル・ボルト・テイラーのパワフルな洞察の発作』で、検索すると日本語対訳もあり
http://digitalcast.jp/v/18436/


 TEDについては、Eテレで面白そうなテーマは見ているのだが、本書で分析しながら説明していることのうち、内容が素晴らしくてもつまらないと判断されてしまうのは、「おもしろそう!」と思わせるテクニックがないからで、『適時に適度に動く』p42こと、つまりアクター=役者のスキルが必要だという。


 本書では、講義の中でハムレットを使いながら、プレゼン後の質疑応答への対応を含めた具体的なやりとりが詳述され、ぜひ実際に受けてみたいものだとは思う。
 

発刊した飛鳥新社のサイト⇒ http://w.asukashinsha.co.jp/book/b275093.html


 ここは覚えて置きたいテクニック・情報として、以下を引用
◇米軍の部隊指揮学校で叩き込まれるキャプテン(大尉)になるためのプレゼンテクで、時間は5分。
1.アイスブレイク 氷を割る=目が覚めるようなニュース、大笑いさせるジョークで導入
2.結論を一番先に言う
3.3つの問題解決方法のプランを提示し、結論としてその中から1つを選んだ理由を説明
4.もう一度、結論を最後に繰り返す


◇質疑応答でのMOQテクp235
1.Mマインド心情気持ち、Oオピニオン意見、Qクエスチョン質問のどれが自分に向いているか判断
2.そのプラスマイナスを判断し、マイ蓮がそろっている場合、その度合いを測る
3.BQ(相手の質問を潰すブレイクするクエスチョン)で、相手のマイナスをプラスに転じ、聴衆のマインドをプラスに傾ける
4.そのためには、マイナスの意見に対してまず感謝を表明し、こちらから相手に逆質問しながら、相手のQを複数形にするよう、論点をずらしながら答えていくことで、マイナスの度合いを薄めていく
+寄せられた質問事項を四つの柱で分析するp236
1.自分のプレゼンをよくわかったうえで質問しているか→〇〇についての質問だったと考えてよいか?
2.好意的か、はっきり反感、悪意、敵意を抱いているか→おっしゃるとおり、貴重なご意見ありがとうございます/どの点が間違っているかご教示願えませんか?今後ともご指導を・・
3.質問者は自分より地位が上か、頭がいいか→不勉強で気づき感謝、制限時間もあり今後の課題に
4.個人的にどれぐらい気に入らない様子か、気に入りそうな可能性はあるか
→すみませんが、もう少しゆっくりお話をしていただけませんか…間違っているかもしれませんが、聞きたいのはこういうことですか?…で得意な領域に移していくp240
→潰せない場合は逃げるp246:オウム返し話法、〇〇ですか?の繰り返し


 プレゼンについては、これまでも課題と考え、さまざまな本を読んできたが、本書はきわめて実践的ではある。ただ、このアクターの能力というのは、それこそ現場を踏むなど実践を重ねないと身につかないような気もする。工夫をしていきたい。


{17/12/27読了、記入は18/1/19夜}