読書録

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「働くことの意識」調査報告書

ワークライフバランスダイバーシティが経営のあり方として模索される中で、こういう調査が、昭和44年(1969年)以来、毎年一回、春の新入社員の入社の時期に継続的に実施されていたということを、今回初めて知った。同じような質問を毎年行うことで、変化がわかりとても興味深い内容だ。


発行した日本生産性本部ワークライフ部生産性教育センターのサイトに概要あり⇒ http://activity.jpc-net.jp/detail/lrw/activity001445.html
そのPDFもダウンロードできる⇒ http://activity.jpc-net.jp/detail/lrw/activity001445/attached.pdf

この発表資料PDF概要からポイントを一部引用
タイトル「人並みに働けば十分」が過去最高(53.5%)に
〜新入社員の“ほどほど志向・サバサバ傾向”強まる〜

◇「人並み以上に働きたいかどうか」では「人並みで十分」がさらに増加(昨年52.5%→53.5%)し、「人並み以上に働きたい」(昨年40.1%→38.8%)を大きく上回り、過去最高となった。働き方のほどほど志向が強まっている。


◇「どのポストまで昇進したいか」については、10年前(平成17年)と比べると、男性では社長という回答は大きく減り(27.0→17.4%)、部長と課長が増加している。一方女性では、専門職志向が低下(34.1→27.2%)するとともに、部長が増加する(7.2→10.5%)など、女性の昇進志向が高まる傾向が見受けられる。


◇「デートか残業か」では「残業」(80.8%)「デート」(19.0%)と、プライベートな生活より仕事を優先する傾向だが、ここ数年は「デート派」が増加している。
←これについての分析で、p12に「携帯電話の普及によりプライベートな約束のキャンセルが容易になったことも関係しているだろう」というのは、なるほどと納得。
←この関連で、携帯とスマートフォンは「ないと困る」と「しばしば利用」あわせて98.5%が利用しており、ないと困る比率は女性が9割近くと男性より利用度が若干高い。+SNSの頻繁な利用者(ないと困るとしばしば利用)は★74.2%で、「ないと困る」のは大幅に女性優位(男性29.5%、女性42.3%)。学歴別では各種学校で5割、4年生大学で35.9%と偏差が目立つとしているp14


◇「就労意識」「生活価値観」「対人関係」では、全体として職場や仕事へのコミットメントの低下傾向や淡白な印象が見られ、いわば「サバサバした」傾向が見受けられる。

                                     
◇昨年度→今年度で変化の大きな項目は以下の通り 
・「同僚が残業していても自分の仕事が終わったら帰る」
…35.1%→41.5%(+6.4ポイント)
・「友人といるより一人でいる方が落ち着く」
…47.3%→51.9%(+4.6ポイント)


◇概要には含まれていない部分で、本報告で興味を持ったのは、
・働く目的は、楽しい生活をするが近年は突出し、経済的に豊かになる、自分の能力をためすを超える水準にp22
・結婚について、全体の4分の3が「25〜30歳」までの間にしたいと考えているが、男性は29〜30、女性は25〜26が多く、男性が晩婚化したことが目立つ。育児介護休職制度について、男女どちらでもよいが男女とも8割を超えていたp15
・一番生きがいを感じるのはという単一選択では、トップが「友人や仲間と付き合っているとき」が41.5%で女性優位、スポーツや趣味が3割程度で男性優位、親しい異性といるときが9.4%と男女ほぼ同じながら1割に満たず3位、この異性と一緒にいる時は調査開始時の40年以上前には、22%あったというから、少子化の背景に、こうした意識の課題もあるのかと感じた。p14


{10/4読了、記入も同日}