読書録

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パワハラ防止のためのアンガーマネジメント入門

明らかなパワハラというのは身近に減ってきているとは思うものの、うまくいかない時など、ついイライラしてしまうことは確かにある。その際には、本著で紹介している、「心のコップ」をイメージして、適宜「水を抜く」対処術と、「大きくする」体質改善(p53,p176)を思い出したい。また、テクニックの一つ、「書き出す」ことについては、悩んだ時も含めて有効な手段だと実感している。


出版した東洋経済新報社のサイトに目次あり→ http://store.toyokeizai.net/books/9784492045237/
(なかなかしっかりしたサイトで、リンク紹介にはフォームから連絡をとあり)


印象に残ったポイントをいくつか引用
パワハラ上司がいる職場では、部下が本気を出さなくなり、別の部下も委縮して伝染し、殺伐とした雰囲気になってしまうからで、イライラしにくくなれば怒りをぶつけることが減り、生産性も上がる。(はじめに)

パワハラ顕在化の背景にある3つの変化by21世紀職業財団
1)経営環境・職場環境の変化、2)従業員側の変化、3)社会的認知度の向上

◇部下のモチベーションを引き出すには、ネガティブな表現をしない。野球で「高めに手を出すな」でなく「低めを打とう」とポジティブな心がけをp39→「好意の返報性p126」でちょっとした気遣いや配慮を積み重ねる

◇アンガーマネージメントは、他人を変えるのではなく、変えるのは「自分自身」=セルフマネジメントp75+相手の第一次感情を理解し合うため会話をYouからI(私)のメッセージに代えて率直に話すp94←いわゆる“認知”をどう変えるか、というのは、このところ読んできた認知療法や、実体験からも納得する部分

◇中国の北京航空航天大学の研究チームの調査で、ウェイポー(中国版ツイッター)の投稿内容で、最も広く急速に広がる=影響力の大きい感情は「怒り」(他に悲しみ、嫌悪、喜びの計4つで分析)p81→怒りが渦巻くときはSNSから距離を置く→頭を冷やすタイムアウト(p138,184):この時に飲酒と車の運転はやってはいけない。

◇悪影響を伴う怒りの感情の出し方4タイプ(p88)と直し方(p158〜161)
1)頻度が高い→ストレスログ、
2)強度が強い→点数をつけレベルを分けるスケールテクニック、
3)持続する→解放思考で「過去と他人は変えられない」←「ニーバーの祈り」を思い起こす、
4)攻撃性を伴う→ペンや携帯電話、時計、本など手元にある物など、他の事物に視点を向け意識を集中して観察するグラウンディング(p183)

◇怒りは自分の中の強いこだわり=コア・ビリーフ(p98〜)
・「絶対」と信じ、「心地良い」と感じ、「慣れ親しみ」、自分には正しいこと
日本アンガーマネジメント協会による怒りに変わりやすい6つのコアビリーフ→1)道徳心、2)利己心、3)自尊心、4)執着心、5)警戒心、6)自立心

◇「怒った出来事」(怒りのクセ)を3段階で書き換える(p151〜,p206)
1)その出来事がおきたときの感情をストレートに書く
2)そこから導き出される自分のコアビリーフと、どのようなゆがみがあるかを各書く
3)どのように矯正したら自分や周囲が幸せになれるかを書く
←これは思い悩むケースでも、ストレスチェック対処で同じような手法があった記憶がある。


{4/10,-18読了、記入は25}