読書録

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50歳からの勉強法

50歳からの勉強法

50歳からの勉強法

「終身現役、一生勉強」p13と、学び続けて人間の総合力を高めていくことで、豊かな人生を送ることができるという。いまはやりのマニュアル本ではなく、むしろ生き方について、著者の都庁勤務から五十歳代で作家に転身した経験も踏まえながら、示唆に富む内容となっている。


出版したサンマーク出版のサイト⇒ http://www.sunmark.co.jp/book_profile/detail.php?cmn_search_id=978-4-7631-3336-6 
←概要や目次のほか、担当編集者より一言として、「辞書を読み」「資料は複数冊買って破って使う」「新聞は『下から読む』」など、自分も印象に残ったポイントについて触れている。本に対して共感が持てる紹介方法だ。


備忘録的に印象に残ったポイントを以下、引用しながら。
◇学びの心構えとして、1「学びの姿勢は自由でいい」、2「教科書は世間にある」、3「孤独を覚悟せよ」p24+「蓄積した経験の中に必ず学びの鉱脈が存在する」p14←五十歳代になれば既知の分野、自分の過去の中に見出すという提案なのだが、はてさて、自分には何かあるか?このブログに書き綴ってきた分野が学びを意識した内容ではあるが。
◇「学びにおいては結果を急がないこと」p35、「『忙しい』は『心を亡くす』と書きます。『正しい』という字も『一度止まる』と書く」p60、「(記憶力が落ちる中で)あとで資料を見直すなどして確認を忘れない」「心の鏡をきれいに保つ」p185←辞書を読むという著者の学びの姿勢から出てきた言葉だろうか?
◇著者が目黒区役所でふてくされていた時、映画『生きる』のアルバイト少女がウサギの人形作りで生き生きしていたセリフに胸を打たれ、「市民への奉仕を責務とする公務員の果たすべきことこそ、この誰かを喜ばせる人形づくりではないか」p103と気づき、働く喜び、自分の職業に矜持をもつことができたという。
◇役所の上司&美濃部都知事から指導され「耳で聞いてわかる文章p115」をめざす。+「わかりやすい内容を、わかりやすい言葉で表現するp167」がモットーで「人を喜ばせるためにp166」という心がけで仕事や小説を書く
◇「人に動かされ組織に埋没するのではなく、できることなら、人を動かし、組織を束ねられる主体性、自律性を有した「なら」的組織人であれ」「(組織の論理の中に埋没する)おかゆ人間になるな…(主体性と協調性が並立する)『握り飯』型人間であれ」p124←あの人のためならと思わせる人格的説得力を備えよ著者はいうが、この部分はなかなか難しい。秀吉を引用しているが、そうありたいものではある。
◇(ミステリーを読むことは人生の勉強になり名文句に出会える例として、レイモンド・チャンドラーの引用⇒)「強くなければ生きていけない。やさしくなければ生きる資格はない」p173
◇講演への準備法として(p178)〇テーマに会う素材を集め〇起承転結など攻勢を考え〇時間配分をし〇地方講演であれば地域t特有のエピソードや名産品に関する話など聴衆へのサービスを織り込む


著者は最後の方で、勉強の対象だけでなく、人間関係を絞り込む+広さより深さをと記し、実際、親しい友人は2人しかいない、この2人によって人生は生きるに値すると教えてくれた存在と紹介しているが、そういう人がいるかどうか、これは今までの生き方を含めて課題かも知れない。また、座右銘のうち著者が最高だと引用しているのは、ルーマニアの作家コンスタンチン・ゲオルギュの言葉「たとえ世界の終末が明日であろうとも、私は今日、リンゴの木を植える」で、世界の終り臨んでも動じない心のありようだという。こうした心境に達することができるかどうか…


{4/16-18読了、記入は19}