読書録

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なぜ大企業が突然つぶれるのか

NTTドコモが、いよいよiPhone発売へという情勢のなか、著者が指摘しているように、家電業界はますます厳しくなりそうだ。ITによって、より複雑に加速度的に早くなった社会の変化についていくためには、『複雑系思考法』を理解して生き残れという主張は、その通りだと思う。ただ、現実にはなかなか浸透していないという気がする。

(目次-引用)
第1章 なぜIT革命は“有史以来最大の衝撃”なのか?;
◇家電製造業の厳しさの背景には、テレビ価格の低下など商品のコモディティ化、ITがインフラに。
◇3つの革命:1998〜ビジネスがリアルからネットへ(楽天、航空)、2000前半〜ブログ普及(2ちゃん、はてな)、2000後半から〜ソーシャルメディアミクシィ、2006〜ツイッター、FB)
⇒複数の人間が集まることで新しい知識や技能
◇政府が主導して電子マネーの導入を、消費税10%でないと1円玉で大変
◇社内のフィルタリングによる禁止は無意味、パフォーマンスで評価を、性善説で。
p34:ITを使いこなせない経営者はいらない
◇政治・企業・教育などのシステムをIT社会にあうように調整を


第2章 あなたは「複雑系」を知っていますか?;
創発:三人寄れば文殊の知恵
◇自己組織化:雁の群れのように最適行動で集合体に統率
◇外部経済性:市場を経由せずに当事者以外にプラス影響:API開放など
デファクト・スタンダード:大多数のユーザーが使うことで事実上の標準規格に:VHSなど
◇ポジティブ・フィードバック:ものごとのよい結果が、さらにそれ自身を増強させる好循環
⇒5つの概念を、iモードサービスに取り入れる


第3章 2020年・日本の携帯電話メーカーは全滅!?;
◇新卒、終身雇用、年功序列は、商品の独自性、多様性が求められる時代にはあわない
⇒個人は組織に従属 から 対等 という姿に。イノベーションを起こす人材は独自の哲学
p79:「iモードの延長線上に、iPhoneを含めたスマートフォンの世界が存在していた。事実、「スマートフォンの先駆者は日本のiモード」という見方が、海外では少なくない」
◇国はデファクト・スタンダードを公的サービスに積極的に導入を。


第4章 IT鉄砲論―こうして個人は生き残れ!;
複雑系社会で個人が生き残るカギも、IT。いまや基本インフラ。
◇SNSで外部脳を手に入れる
◇自分の人生かにゃ社会観、歴史観をしっかりもち、発信することが新しい人脈の構築法になる
◇ベテラン社員に3つの留意点⇒1.対価を払う人にとっての価値をもっとも重視、」2.個人の情報収集能力の拡大を活用する、3.有効にみえるツールは食わず嫌いせずに使ってみること
◇情報流出を防ぐためGメールの社内からの禁止はクラウドを理解していない


第5章 ビジネス書が薦める「武器」のウソ・ホント;
ロジカルシンキングで独創的なアイディアは生み出せない
◇飲みにケーションはいらない
ノマド遊牧民)ワークはめざすものではなく結果
◇仕事と休暇を完全に分離させるのは間違い、自宅から会社のメールにアクセスできないのは、社員の自由な活動を妨げる。いい意味の公私混同は結果を出すためには不可欠。


第6章 スティーブ・ジョブズの偉大なリーダーシップ;
◇技術はあくまでも道具であり、ユーザーが使いこなせることが重要⇒特別な知識がなくても操作できる
◇部下に仕事を任せ、言い訳をさせない。
◇リーダーに必要な4条件⇒1.方向性を示す、2.ディテールを知る、3.哲学を持つ、4.昨日と同じことを疑う
◇義憤をもち、傷だらけになっても世の中を変えていこうとする覚悟がある人物が複雑系でリーダーにふさわしい


第7章 「ターム制」で公務員を元気にしよう;
◇民間から公的セクションやその逆のキャリアパス

第8章 経済産業省が教育を担う日;
◇IT教科書は取り入れるべき
◇多様な人材が必要で、平均点主義の教育制度ではだめ、検索可能で答えを出す力が必要に。



{9/7-8読了、記入は10作業中}