読書録

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ITが守る、ITを守る

ITが守る、ITを守る 天災・人災と情報技術 (NHKブックス)

ITが守る、ITを守る 天災・人災と情報技術 (NHKブックス)

現代のIT「最善設計、最善リカバリー」の考え方=何も保証されていないが最善が尽くされていることが前提で出来上がっていることをよく認識したうえで、安全性は、設置者の主張する安全度×設置者の信頼度 であり、信頼できるかどうかも重要な要素であることを理解しておく必要がある。

(目次ー引用)
序章 ライフラインとしてのIT
ユーストリーム東日本大震災のニュースでショックと感動⇒情報インフラを平時にも非常時にも安全・安心のためのITを作り上げ実社会に応用。


第一章 古典の伝える大震災
寺田寅彦「天才は忘れたころにやってくる」を鴨長明方丈記で同様の内容を喝破していた


第二章 非常時のITはどう機能したのか
東日本大震災ソーシャルメディアが市民権を
デジタルデバイド情報格差)が生み出す不利益
◇電話のような回線交換方式に比べ、インターネットのパケット通信方式は効率が良く震災時の混雑にも耐えた
◇●「ベストエフォート」=「最善は尽くすが保証はせず、回復プランを用意しておく」の考え方で、短期間に爆発的に発展し、接続性が高く、通信容量が大きく、通信遅延が小さくなった背景。


第三章 原発事故と情報開示
◇100%の証拠をもって報告するという姿勢は平時のもので、非常時は、重大なことは蓋然性が高ければ報告するべきp106
◇疑心暗鬼を助長しないためにも、遅延期間をできるだけ短くして、公開に踏み切ることが必須ではなかっただろうかp034


第四章 情報インフラの信頼性ーみずほ銀行システムダウン
1.最善を尽くす設計・製作=最善設計
2.実行時の最適な修復=最善リカバリ
◇CIO=最高情報責任者:ITシステムについて最終的な意思決定をし、的確な指令を決められた時間内に出す指揮官
吉田兼好のいう”木登り名人を束ねる役


第五章 非常時のデマとフィッシングー情報セキュリティ
1)人間は油断するものであり、間違えるものである。
2)あなたも私も人間だ。
3)あなたも私も、油断してフィッシングに会い、デマを正しい情報と間違えることがある。
この単純な三段論法を確認し確認する。


第六章 社会情報と個人情報ー大きさと個別性
◇大震災が問いかけているのは、「究極のところ、現代人の人間性の根幹にかかわるコンテンツの創造


終章 幸福なIT社会の実現に向けて
◇「ITが人の幸福を守る」人間どうしの本音のコミュニケーションを助ける


{1/21-27読了、同日簡易記入、29追記}