読書録

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伝える力2

著者のわかりやすい解説の背景がよくわかる一冊。最も大切な第一歩は、「謙虚であること」。そして「好奇心を大切に」。p218の「おわりに」で、この二つのことを心がけることで、伝える力の獲得が始まるというのは、そうなのだろう。何気なく聞き流していてはだめで、その言葉の意味、背景を調べていくことで、著者のような能力が身につくのだろうが、なかなかそうはいかないのが現実。最近も、どうもうまく伝えられなくてもどかしい思いをしたが、日々学習していくしかないのだろう・・


(目次ー引用)
第1章 東日本大震災と「伝える力」;
1.「ようめんに……」と言われても:テレビに出ているときの私の役割の一つは、多くの視聴者と視線の高さを同じくして、わかりやすく伝えることp19
7.相手に「話の地図」を渡すことが大切:藩士の全体像で、最初に伝えるべき内容
8.東京電力東京ガスの違い:同じ公益企業でも体質が違うのは、独占と競争の違いか
12.「どじょう発言」の伝える力:日本人は謙遜した物言いや苦労話が好き
13.同じフレーズを繰り返した野田総理所信表明演説:決して忘れてならないものがあります・・・
14.もう一つのアメリカ流:p52伝える力を磨くことは、危機管理に直結するし、人を、組織を動かすことができるのです。
⇒自分は、ついつい流れのまま情報をつたえてしようとして失敗する。“地図”を意識したい


第2章 テレビの現場から私が学んだこと―『週刊こどもニュース』『学べるニュース』で培った伝える力;
16.「水道」と「海峡」はどう違うの?
18.受けた質問を仕事や勉強に活かす:ホームページはウェブサイトの最初のページのみ、という違いp65
26.業界用語は業界内だけで使うべし
⇒HPの使い方を、これまで誤っていたかもしれない。


第3章 世間にあふれる「わかりにくい表現」「伝わりにくい言葉」;
33.鳩山元総理の「いのちを守りたい」は国民に伝わったか:自分の言葉でなければ、たとえ名文であっても、人の心に届かないp103


第4章 もっとわかりやすく伝える方法1―話をコンパクトにまとめる;
36.因数分解して相手に地図を渡す:藤沢晃治さんの『「わかりやすい表現」の技術』ほか計3冊の著作で学ぶ
38.ツイッターの140字で「伝える力」を磨く:「北京五輪の陰で起きた惨劇。世界に伝えようとした者たちがいた!」映画5デイズの推薦文
39.企画書はA4用紙一枚にまとめる:絵が浮かばない企画はボツになる


第5章 もっとわかりやすく伝える方法2―話し方や話題を工夫する;
41.具体的な話で聞き手の気持ちをつかもう:ただし「一般論やまとめとなる内容も話す」
42.報告は簡潔に、一文を短く
45.「戦場カメラマン」渡部さんがゆっくり話す理由
47.視線を同じ高さにすると話しやすい
53.ジョージ・ブッシュもゲオロギウスだった?:グルジアもジョージもジョージアも竜退治の聖人に起源がある
54.興味を持つ→学ぶ→伝える“知の循環”:語源や由来を仕事のプレゼンテーションなどの導入に使うと、聞き手に興味をもってもらえる効果


第6章 気になる言葉、気になる表現;
59.「させていただく」も過ぎたるは及ばざるがごとし⇒〜します、〜いたします、でいい。
61.「〜〜したいと思います」は自信のなさの表われ?⇒〜しますでいい。
62.「応対品質を確保するため」とはどういうこと?⇒「電話での応対をよりいっそう向上させるための参考にしたく」でいい。
63.“ぼかし表現”が増えている:私的に、や、〜のほう、⇒私は思いますでいい。
64.「こちらはコーヒーになります」は、まだコーヒーになっていない?⇒問題点はこちらです、以上です、などでいい。
65.「頭痛が痛い」表現に注意しよう:一番最初、IT技術、古来から、まだ未提出etc
66.そのツイッターの内容、街中で叫べますか:
⇒させていただくは自分も多用しているので、気をつけないと…


第7章 日本語は乱れているのか;
68.「ヤバイ」のはやばい?:情けは人のためならず⇒自分にも良いことが起こるという意味が誤解を
69.気が置けない人は油断ができない?⇒心を許してつきあえる
70.漢字の「正しい読み方」と「間違った読み方」:漸次、暫時、etc


第8章 かつて私も「伝える力」に悩んでいた;
78.ガサ入れの瞬間をカメラに:要は信頼関係を築くこと
79.「おばちゃん」気質に学ぼう:話好きな
80.専門用語の使い方は苦い経験から学んだ:理想は専門用語を使わず、そうでなければ必ず説明をつけること
81.丸谷才一氏に学んだ「ね」
⇒やはり、謙虚さと好奇心が大切ということだろう。心にとめておきたい。


{4/3-4読了、記入は4/6}