- 作者: 足立倫行
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2010/10/13
- メディア: 新書
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箸墓古墳の発掘が続き、新聞紙面などでその成果が紹介されるたびに、邪馬台国の畿内説の方が有力になってきたのかというような気がしつつ、どのような状況になっているのか知りたいと思い、本著を手に取った。
古代史については、謎が多いだけに実際の研究の成果がどうなっているのか、全体像がつかみにくいだけに、こうした試みはとても良いとは思う。しかし、研究史も古く学者も幅広いだけに、なかなか扱いは難しい。本著では、中部大学の大山教授の説が多く紹介されていたが、記紀による天皇のうち実在は誰で何が史実を表しているのか、宮内庁が管理する陵墓関係の発掘調査が認められ、新たな研究成果が出てくることに期待したい。
かつてこの分野に興味を持ち、黒岩重吾さんの小説を結構読んだが、史実との関係はどうなのか、解説するような本はないか?探してみたい。
第3章 邪馬台国のルーツ、吉備と出雲;
第4章 「九州説」、三つの視点;
第5章 『日本書紀』は揺れている;
p110:中部大学/大山誠一教授の説:継体と天武をあわせて創造したのが神武天皇。
第6章 古代東国の中心地「上毛野」を行く;
第7章 「聖徳太子はいなかった」説はホントなのか?;
第8章大化改新の「真相」は?;
p172:大山さんによれば、在位中に施策らしい施策が何もない用明・崇峻・推古は大王(天皇)ではなかった。「実権は馬子が握っていたけれど、大王は空位だった」のである
第9章 伊勢神宮はいつ誕生したのか;
p191:国立歴史民俗博物館教授で民俗学者の新谷尚徳(しんたに・なおのり)さんによる『伊勢神宮と出雲大社 「日本」と「天皇」の誕生』(が刺激的だった)
{6/6-8読了、記入は11}