- 作者: 小田桐誠
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/12
- メディア: 新書
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テレビ局にとって視聴率の大切さ、バラエティ番組やクイズ番組の系譜などが紹介され、こういう番組もあったのだなあ、と懐かしさを感じながら読んだ。
また、それぞれの番組に関わった人達へのインタビュー取材が織り込まれ、6年前の出版とはいえ、テレビ業界の実情が伝わってくる。2003年10月の日テレの視聴率買収事件や、1992年のムスタン事件の背景などもよくわかる。フジテレビは昔から強かったのではなく、1980年の組織大改革と全社員の3人に1人が移動するという大異動を断行し、81年の7「楽しくなければテレビじゃない」というキャッチフレーズから生き返ったのだと知った。
メディア環境激変の中で、TBSの分社化や日テレの年契約社員採用・年俸制導入などにも触れ、終身雇用から欧米型実力主義の到来を示していたが、テレビ業界がどの方向に向かっていくのか、考えさせられた。
p3:「F1あるいはM1に強いかどうかが大事」(20-34の女性と同年齢の男性)
p38:番組のターゲットである中高年女性がどんなことに関心・興味を持っているか調査すると、1お金、2旅行、3健康の順になった。
p44:視聴率至上主義は視聴者至上主義であり、それは視聴者の立場になってたのしんでもらうよう考える「やさしさ」を持つことだというわけだ。
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