読書録

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NHK独り勝ちの功罪

NHK独り勝ちの功罪 (ベスト新書)

NHK独り勝ちの功罪 (ベスト新書)

タイトルの独り勝ち時代が来る理由として、著者は次の5つを挙げている(p243〜)。1)景気に左右されない受信料収入の安定、2)老若男女すべてをターゲットにした番組から固定客まで多様な番組を制作しそのノウハウを着実に引き継いでいる、3)多くの制作会社に放送枠・番組枠を開放、4)時計代わりNHK、何かあった時(非常時)のNHK、が健在、5)メディアミックスやネット事業などの新規事業に取り組んできた。放送と通信が融合する時代に、どの方向へ向かっていくのか?


KKベストセラーズのサイト(目次ほか詳細あり)⇒ http://www.kk-bestsellers.com/cgi-bin/detail.cgi?isbn=978-4-584-12359-1


備忘録として、いくつか引用して以下。
あさイチ)視聴者が知りたいことを分かりやすく、インパクト強く伝えることができていると思います。スタッフに30代の女性が多く、自分たちの周囲で話題になっているテーマを積極的に取り上げています。出演者とスタッフたちのいい意味での化学反応が、視聴者に伝わっているのでは」と担当部長は強調した。p16
◇「改革・開放」にむかう直接のきっかけになったのが、営利企業への出資制限の緩和が認められた1982年の放送法改正であり、本来業務の一部を外部に委託できることになった88年の同法改正である。具体的な契機は、85年1月、NHKエンタープライズの設立だった。p166
◇『シマゲジ風雲録』島桂次「経営委員長は歴代内閣の息のかかった人物が選ばれるのが通例だった。役員人事は形の上では直接政府が介入するようにはなっていないが、間接的には内閣の意向で人事が左右されると言っていい」p196+政治家の介入を許す3つの理由、1毎年の予算が国会承認、2労使の癒着体質、3経営委員会の人事が政府・与党に握られている
◇人材一流、経営二流、人事三流p211
◇視聴者とともにもっと本質的な問題・課題を議論・検討することこそ、…求められている。p234
◇p246〜放送のデジタル多チャンネル化、通信のブロードバンド化、通信と放送の融合という3つのトレンドが同時進行する「テレビ新時代」に、「独り勝ち」は必ずしも喜ばしいことではない。

{5/09_11読了、記入は24}