読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

震度7 何が生死を分けたのか

震度7 何が生死を分けたのか

震度7 何が生死を分けたのか

 去年(2016年)1月17日に放送されたNHKスペシャルの取材や内容を、担当したディレクターや記者がまとめた内容。5036人の死体検案書や消防署の救助活動の記録などからデータを照合し、震災死を、1)地震直後、2)地震発生一時間後、3)地震発生5時間後、の3つの時間帯に分けて検証し、窒息死や通電火災などに対する対策を呼びかけている。
 巻頭には、膨大なデータを時間に沿って再構成し可視化する「データビジュアライゼーション」の手法を使った画像も紹介されているほか、p123で通電復旧と火災の出火時間を重ね合わせ、何が課題だったのか、浮き彫りにしている。
コラムには、こうしたビッグデータ解析で独自開発されたエヌマップスについて、阿部博史ディレクターが紹介している。
 

発刊したKKベストセラーズのサイトに目次あり⇒ http://www.kk-bestsellers.com/cgi-bin/detail.cgi?isbn=978-4-584-13747-5


 本著では最後に、暮らしを守る対策・方法として、以下を引用して紹介するp208
・古い建物に耐震対策をする
・家具を固定する
・自身の際にブレーカーを落とす
・大地震の際に車をできるだけ使わない
・安否確認できるよう避難場所をあらかじめ決めておく
・食料を数日分備蓄しておく

 この本が、こうした智恵を改めて思い起こすきっかけになれば幸いで、犠牲になる人を少しでも減らすために今後も取り組んでいきたい(p208)と結んでいるが、東日本大震災から6年を迎えた今月、教訓について常に考え続けていきたい。

{2016/03/16-17金読了、記入は19}