読書録

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『罪の声』 塩田 武士 著

  モデルとなったGM=グリコ・森永事件が、フィクションとはいえ、著者が最後に書いているのように「極力史実通り」に再現されていることを実感。記者の生態についても、記者出身ならではの描き方で、構想力にも脱帽。なにしろ面白かった。

罪の声 (講談社文庫)

罪の声 (講談社文庫)

 

  発刊した講談社のサイト↓には、映画へのリンクなどあり。

bookclub.kodansha.co.jp

 なんとなく目標を見失っていた文化部の記者が、取材を進めるうちに考えを深めていくところ、また、声の主にも優しいと感じさせるところなど、記者の仕事への愛情を感じさせられた。本著からほぼラストにある、鬼デスク鳥居の言葉を引用p523↓

俺らの仕事は素因数分解みたいなもんや。何ぼしんどうても、正面にある不幸や悲しみから目を逸らさんと『なぜ』という想いで割り続けなあかん。素数になるまで割り続けるのは並大抵のことやないけど、諦めたらあかん。その素数こそ事件の本質であり、人間が求める真実や」

 日本アカデミー賞の優秀賞にはノミネートされ、最優秀の発表は来週19(金)の予定↓

www.japan-academy-prize.jp

ヤフー映画でも、評価は、4.04 点 / 3,406件で、比較的高い印象あり、是非観てみたいものだ。

movies.yahoo.co.jp

 著者の作品は、すでにドラマでいくつか見ていたが、今後読み進めたい。

 

{2021/3/4-12読了、記入は3/13(土)}