高視聴率のドラマ『ドクターX~外科医・大門未知子~』のプロデューサーが語る仕事術は、決めぜりふの「私、失敗しないので」の反対で、いかに失敗やどこにいても一生懸命取り組んできたことが仕事に生きるか、という元気になれる内容となっている。
今月もいろいろあって、まったく読書録がかけず、一気に読んでいたのだが、ようやく2020/06/20日に、メモに残す。
発刊した新潮社のサイト↓
発刊社のコピーで、ドラマつくりたいのに秘書室へ、というところで、本人の言葉
p29:でも、そこで腐らずに、チャンスが来た時にちゃんと動けるよう準備することは大切だ
p33同時に「私はこれがやりたい!だって好きなんだもん!」とわがままくを言い続けることも大切だ
とはその通りだろう。ちょうど人事異動の時期にもなり、どの職場でもあてはまりそう。そこで、どこまでできるか・・・
また、チームとして働く心得も、的をえていると思う。
p50:一緒に働く人が、ふだんどういう風に仕事をしているいのか、どういう性格なのか、把握する必要がある。
p52:できるだけ仕事関係者に会って、人間関係を育むことが大切だと思う
著者のうまさ、良さが分かる部分で、p60に、かつてマネージャーで、いまや社長になった女性が、昔、俳優を売り込みにいっても目の前でゴミ箱に捨てられたもともあったが、細かい役もキャスティングしてくれて感謝しているというエピソードがでてくるが 、少しドラマ作りの世界にも接した際に、キャスティングというのは、ほんと、過去に関わった制作陣の影響がとても大きい、当時お世話になったかどうか、ということがあるのだと感じる。なぜこの俳優がこんな早くでこのドラマにでているのか、は、誰がプロデューサーなどで関わっているのか、をたぐると、なるほど、ということがある。
著者と米倉涼子の関係も、なるほどという作品の歴史がある。
本書のタイトルにもつながるが、
p88:早く失敗した人ほど、早く成長できる
ことは、まさにそうだと思うし、
p94:感動こそが、その対象を誰かと共有したいと強く思う大きな原動力になているのだ。だから、自分の中にある感動のアンテナには敏感になった方がいい。
というのは、何事でも考えていたいもの。いまの朝ドラ『エール』も、今週はスピンオフみたいな展開になっていたが、蝶々夫人のエピソードは実話をベースにはなっているし、男女の関係の難しさは、かつての映画、『コンペティション』 も思い出しながら、結構、心を動かされている自分がいた。
また、取材にこだわる姿勢について、自分1人だけではヒット作は生れず、脚本家の中園ミホさんが細かく取材することも紹介しつつ、
p136:すでに売れているものを真似したり、早く効率的に売れることを考え始めたりしたらダメだ。だってそんな仕事、つまらないじゃん!
p146:司馬遼太郎さんの言葉に「想像力と創造力はオトナの部分のはたらきではない」という名言がある。経験や勉強によって常識を覚えることは、新しい作品をつくる上では邪魔になるという意味だ。
と言い切る著者は、なかなかパワフルだと思う。
ドラマもコロナウイルス感染防止で、のきなみ放送が延期になったりずれたりしているが、今のクールで、6/17水にようやく新シリーズが始まったハケンの品格は、中園ミホさんの代表作ともいえ、著者とチャンネルが違うので恐縮ではあるが、2007年のシリーズを見ていなかったので改めて再放送でみて面白く、働くことについて考えさせてくれる。
ドラマの楽しさを知ったのも、正直、それほど昔ではなく、関わりを持つようになってからだが、これからの著者の作品に期待したい。
{2020/06/7(日)読了、記入は06/20(土)}