読書録

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みんなの朝ドラ 講談社現代新書 2427

みんなの朝ドラ (講談社現代新書)

みんなの朝ドラ (講談社現代新書)

 著者が毎日Facebookで紹介している朝ドラのレビュー記事には、著者の朝ドラ愛を感じてきた。一度低迷しながらも復活を果たした朝ドラについて、著者の分析や思いが詰まっているように思う。また、関連するドラマや映画の情報なども豊富で、バックグラウンドも深く、ドラマごとの関連や試みなど、これまでに見たことがない作品も多々あったが、なるほどと納得した。


 冒頭触れられるのが、朝ドラは関東だけで368万が観ている(視聴率1%=18万4000世帯推定)とのこと。さらに朝ドラ三原則として、諏訪部章夫の本「私の青空」から、<明るく・元気に・さわやかに>を紹介していて、これが時代とともに描かれ方が変わってきたことを、事例をあげながら紹介していく。出版社のサイトに目次があり、とりあげた朝ドラもわかる。


 また、著者が繰り返し指摘しているのは、ネットとの親和性で、『ゲゲゲの女房』で「ドラマ絵」をアップする人が現れ(p17)、『あさイチ』の「朝ドラ受け」も、ツイッターでの反応が多く、「一人でなく、みんなで楽しむ」(p21)スタイルの確立も関係し、「ツイッターにアップしたことで視聴熱が上がった」としている(p22)「つまり、家族で観ていた朝ドラは、ツイッターなどのSNSを介して志を同じくする多くの人たちと楽しむ朝ドラに変わった。これこそが新生朝ドラの実像だろう」(p24)とまで言い切っている。


発刊した講談社のサイト→ http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062884273

著者のFacebookに記事誘導あり→ https://www.facebook.com/fuyu.kimata


 いくつか思い出のあるエピソードを以下に引用。
◇エリーがマッサンに「仕事と私、どっちが大事?」など責め立てるシーンは、日本は昔から何一つ変わっていないと改めて考えさせられた(p52)
◇あさが勉強会で「国が育ったらもっともっとみんな幸せになれる思うてたのに、こない生きづらい世の中になってしもうたんは、何でなんだすやろなぁ?」というように、女の道だって決して完全なものではない。(p82)
◇何十年も前に亡くなった夫が紙に書き残していた<飲んで食って歌へ>の言葉に「深いなあ・人の命というのはこうやって受け継がれていくもんやねぇ」(p159)

 現在放送中の『ひよっこ』は、今週9月4日にクランクアップ、きょう6日は、次の『わろてんか』の第一週の試写会と会見が行われたと報じられている。
ひよっこhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20170904/k10011126851000.html
ひよっこ」収録終了 有村さん「皆さんのおかげ」 9月4日 21時06分
NHKの連続テレビ小説ひよっこ」の収録が4日で終わり、ヒロインを演じた有村架純さんが「撮影を乗り越えられたのは温かく支えて下さった皆さんのおかげです」と思いを語りました。

わろてんかhttp://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20170906/3561331.html
わろてんか」完成試写会 09月06日 16時04分
来月から放送が始まるNHKの連続テレビ小説、「わろてんか」の第1週放送分の完成試写会が大阪で行われ、ヒロインを演じる葵わかなさんが、「すごくテンポ感があるドラマになっています。ぜひ楽しみにしてください」と意気込みを語りました。

まもなく新旧交代する朝ドラ、楽しみです。


{2017/9/1-5読了、記入は6水夜〜7朝}