マンション管理会社からの業務委託費値上げに対応して、勉強しているシリーズ。
最初に読んでおけば良かったと思うぐらい、さまざまな課題が図解を駆使してうまくまとまっている。発刊した彩図社も初めてだが、サイトの「読者の好奇心を本にする出版社」というのはなかなか面白い。↓
ポイントをいくつか引用して備忘録。
p16:その1)管理組合の課題は、毎月の理事会と年一回の総会で、1)予算の収支決算と監査、2)次年度の予算と事業計画、3)次年度役員の選任
p18:その2)管理組合が主導する改定は、1)管理規約細則、2)管理業務委託契約、3)管理費と修繕積立金、4)長期修繕計画の4つで、売主のカラクリ(利益あげ、当初の修繕計画では赤字)を脱却して資産価値を守る。
p32:その9)長期修繕計画が総会資料で添付されるが、近い将来赤字になる+工事項目ごとの材料の数量がわからないことが課題、数量を確定させ、30年以上の計画を作る=無駄な工事は行わず周期を延ばすことも検討
p35:常勤管理人の人件費=月額給与28万、福利厚生6万、通勤1万で35万
p36:その11)駐車場使用料を修繕費に回そう:近隣駐車場と同程度か少し低めにする、いったん管理費口に収納し、修繕費用として積立金口に
p44:その15)エレベーターのフルメンテ契約を替える:10階建てで1基約2500万、30年目ごろ。独立系と契約する場合は、部品ストックを条件に
p56:その21)管理業務委託契約では、1)管理事務、2)管理員、3)清掃、4)建物・設備管理、見直しは契約業務の実施履歴を出させて確認し、1か月間の業務時間を出させ、交渉。優秀なフロントマンを就けさせることも重要。
p62:その23)売主に操られる管理会社に対し、管理組合は自立した活動を:理事会を主導、資料は管理会社に作成を、大規模修繕は組合側が専門の施工者に、問題解決のために管理会社を積極的に使う
p84:その33)修繕積立金の運用は安全が第一、すまい・る債購入が最適
p87:長期修繕計画の改正4つのポイント:1)劣化状況で修繕の時期と方法を決める、2)設備機器は陳腐化させないようリースで更新、3)足場が必要になる工事は大規模修繕工事のときに、4)大規模修繕工事のたびに長期修繕計画を見直す
p110:その45)役員の選び方:立候補と輪番の併用、半数を1年交代、★役員経験者が専門委員などの立場で管理組合をフォロー、役員の負担を軽減できるコンサルタントと契約する。
p112:その46)個人情報を管理:居住者を把握するため3つの対策、1)総会で管理組合が区分所有者名、居住者名、緊急時連絡先などの名簿を取得する」旨の管理規約に、2)通常総会案内に名簿を添付して同意書の記載欄をつける、3)名簿原本はコピーを許さず厳格な管理方法を定める:災害時の安否確認と建替決議★
p118:その49)懸案を組合員が共有できるアンケートをとる:目的は事前調査、問題の共有、議案の周知だが、最終的には5分の4必要な将来の建替決議
p144:その61)防火管理体制を作る:防火管理者が消防計画作成、+p159
→防災訓練、安否確認用に区分所有者居住者名簿を作る、3日間を過ごす訓練、災害弱者を助けられるよう訓練、+地域活動への参加
3つぐらいにするつもりが、いろいろ覚えておきたいことが多く、多項目の引用になってしまったが、ご容赦いただければ幸いです・・役にたつアドバイス満載です。
今回は、あわせて、「良書の出版を通して社会に貢献する」という民事法研究会が発刊した↓も参照した。
ここからの引用は、現在、直面している課題から以下↓
p56~:管理会社の変更:
p87:管理費滞納者の氏名公表はプライバシー権の侵害で慰謝料の可能性もあり、差し控えた方がいい。
p229~:外部専門家の活用(h28改正)+高齢化を見据え、1)持続・継続性のあるシステム構築、2)修繕できる資金の確保、3)コミュニティを大切に(1人暮らしや要支援高齢者の把握のため、居住者名簿を作成する)
p232~:コミュニティ形成:28条項削除は紛争防止だが内容かわらず、管理適正化指針では適切管理のための必要な業務になっている。
+判例は自治会費関連、代理徴収否定あれば、規約と総会決議で肯定も。
+必要性(参加者が多いかどうか、防災や防犯など標準管理規約が認める管理費の使途との関連性の有無など)や金額をしっかり検討する必要がある。そのうえで総会で事業計画や予算などとして決議をとることが重要
いろいろ知識を仕入れても、実践できないとどうにもならない・・と反省しつつ、
<これまでに読んだマンション関連本>
いろいろ学ぶこと多く、課題は山積み・・なんとかしないと。
{2020/2/2_22読了、記入は3/3(火)}