読書録

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『媚びない老後 親の本音を言えますか?』 桐島洋子 著

 

媚びない老後 - 親の本音は言えますか?

媚びない老後 - 親の本音は言えますか?

 

 『淋しいアメリカ人』(1972年、第3回大宅壮一ノンフィクション賞) は、ずっと昔に読んだような気がするが、その著者が、こういう生き方をされてきたというのは、全く知らなかった。長女はかれん、次女はノエル、いずれも著名人で、長男・ローランドは2013年の参院選東京選挙区で立候補して落選していて、それぞれ活躍している。
 発刊した中央公論新社のサイトは↓

www.chuko.co.jp

 著者のフェイスブック↓は、息子の選挙に触れつつ、2014年からは更新されていないようではある。

https://www.facebook.com/yoko.kirishima 

 子どもについては、干渉しないが放任ではなく、「放牧主義」p40だとして、それとなく観察しながら、野に放って自由に行動させつつ、危険があればさっと飛んでいき守る、という姿勢を示していて、これで子どももきちんと育つのだろうと思う。

 シングルマザーとして海外を往復しながら子ども3人を育てた裏話というのは、いまほど社会の支援体制もしっかりしていない中で、素晴しいことだと思う。その相手が、退役軍事で事情があったこと、ただ、ベトナムに渡ってタカ派の彼と反戦意識を募らせていた著者では「ここまで世界観う人とはもう一緒にはいられないp120」といことになったというのは、なかなか結婚のあり方としても考えさせられる。

 

 印象に残った言葉を、いくつか以下に引用↓

p23:親の最大の仕事は、子どもを一人前の大人にし、親を必要としない存在にしていくことだと思う。言い換えると、「生きる力」をつけさせることだ。

 

p76:結婚の条件をあげるとすれば、双方が自立した大人であり、生活者であり、一人でも生きられるけど二人のほうがもっと楽しいという結びつきであること。・・・

 

p159:ヒンドゥー教の4時期、学生期、家住期、自分自身の人生を静かに見直す時期が林住期、余生が遊行期、で、p164:子どもが巣立った後、夫婦でどういう時間を過ごすかが、林住期の大きなテーマ

 

p183:人とうまく触れ合い、理解し合い、言いたいことを言って自己表現できるようになると、人生がかなり楽しくなる。子どもが巣立った後、充実した楽しい人生を送るには、友人や仲間は大切。(中略)新しい出会いの可能性を求めて、ものは試しで、積極的にそういう場に足を運んでみたらどうだろうか、

 

p202:家族というのは、それぞれが自立していて気楽で楽しい関係なのだ。(中略)羽を伸ばして、自由に生きていこうと思う。

 

 子どもの成長を含め、波瀾万丈ながら充実した生き方をされてきたのだろうと思う。自らの子が社会人になったいま、これからのことも、相方とじっくりと考えていきたい。といいつつ、あと1か月を切った年末年始にむけて、何を計画・準備すべきか、の方が優先順位が高いのが本音。



{2019/11/24-26読了、記入は11/29(金)}