読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

書店員X 「常識」に殺されない生き方

 2016年7月にさわや書店フェザン店で開始した「文庫X」を企画して注目された著者が、その狙いや生き方について語っている。「生きづらさを感じている人」に読んで欲しいp13という著者は、山田玲司著『非属の才能』を引用しながら、「違和感」は捨てないp122よう呼びかけている。

 
発刊した中央公論新社中公新書ラクレサイト→ http://www.chuko.co.jp/laclef/online/interview/150589_102278.html


 著者は読んだ本の感想を、毎年200〜300冊読み、それぞれ3000から5000字程度の文章にまとめてきたことを15年以上続けてきたことが、いまにつながったということを紹介しているp145。森博嗣著『自由につくる 自在に生きる』p179も著者の価値観に大きな影響を与えたという。「先入観を排除して、自由に接すること、素直に感じることが大切である」というのは、そうだろう。この本からは、p246に、「自分で考え、自分の力で進まなければならない。その覚悟というか、決意のようなものが必要だ」という部分も引用して紹介している。


 また、ネットは便利になったが、自分の考えや価値観を補強する情報ばかりになりかねない「フィルターバブル」p190を抜け出すためにも、未知のものに出合う努力をし、そのために本は良い選択肢になりえるという。結局、「常識」を捨て「先入観」を乗り越える意識は、「自由」にも「幸せ」にも繋がっていくということp205は、その通りだろう。

 
 付録編で紹介されている本のうち、著者が書店員として広く知られるきっかけになったという、宮下奈都著の『すこーれNo.4』p274についても読んでみたい。文庫Xについても、書店で展開していたときは気付いたが、まだ読んでいないので、「読めて良かった」p83という感想が寄せられたことが批判を押し退ける最も強いということもあり、読んでみたい。


 
 なお、通勤時間が伸びてたくさん本を読めるようになったのは嬉しいのだが、毎週末に読書録をつけることに相当時間がかかるようになり、きょうも天気の良い土曜日ですでに13時になり、はてさてどうするか悩ましい。本著にあるように、感想の記録をつけてくことが財産になるとは思いつつ、もう少し簡略化しなかれば有効に時間を使えないような気もする・・・さてどうしよう。


{2017/11/21-25読了、記入は12/1}