この国の息苦しさの正体 感情支配社会を生き抜く (朝日新書)
- 作者: 和田秀樹
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2017/07/13
- メディア: 新書
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600冊以上の本を書いているという著者の考えは、精神科医としての知見に裏打ちされ、わかりやすい。
本書では、第一章で感情的にさせる3要素が日本には揃っているとして、自己愛不足、不安感情、前頭葉の老化p145で、「属人的思考」により「その人が言っていることはすべて間違っている」と思い込むと判断が歪められることが往々にしてあるp156という。
ゆえに、「嫌な感情が出てきたら、こだわらずに放っておくこと。一言で言ってしまえば、「気にしない」こと。これが大事なポイントp148で、うつ病の認知療法にある「他の可能性も考えられるようにする」ことが重要な点p154だという。
発刊した朝日新聞出版のサイト⇒ https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=19199
著者の本は、この読書録では以下以来で、5冊目。
2017-11-29 『どうでもいい小さなことで不機嫌にならない本』
http://d.hatena.ne.jp/MrBooPapa/mobile?date=20171129
すっかり忘れていたけど、このところ抱えている課題については、前回に記した
<不用意な一言を言わないようにすることに気をつける・・地雷を踏んで取り返しのつかない関係にならないようにp159、>
ことを覚えていればと反省する。
あわせて、本著で示されたノウハウも頭にいれて、ことにあたっていきたい。「気にしない」ようにはしたいのだが、なかなかそうはならないところが悲しい・・・
なお、幸福度は収入と比例しないという話はいくつか読んできたが、ここで改めて、カーネマンがギャラップ社の45万件のデータ分析で7万5000ドルまでは比例するがそれ以上は相関関係がないと報告p127ということをメモ。
また、日清食品の安藤百福創業者が、カップヌードルを作ったのは60代で「人生に遅すぎるということはない」も記憶にとどめたい。
さらに、ある朝の全国ネットの情報番組で紹介されたエピソードを感情的だと批判的に紹介している内容ではあるが、確かにそうだなぁという点もあったのでメモ⇒窓の外を見たり本をしまうことが「イライラする行動に」、降りるかと期待したのに席を立たないと腹が立つということは、確かにあるかも知れない。
{2018/3/8-14読了、記入は21水祝}