発刊した講談社のサイト→ http://shousetsu-gendai.kodansha.co.jp/books/81229.html
それぞれの内容について、ネタバレにならなければと思いつつ、ひとことずつ印象に残った文言を引用
<黒い結婚>
◇窪美澄著 「水際の金魚」:p29(Mと夫を比較)「夫には社会的地位がある。私はその妻になる。既婚者だと胸を張ることができる。それだけで十分だった」
◇深沢潮著 「かっぱーん」:p48「二年前、フェイスブックの投稿に目を留めていなければ、こんあところに来ることはなかった」←韓日カップルや世界平和など、どこかで聞いたことがあるような話も伏線か?
◇木原音瀬著 「愛の結晶」:p133「今までは今まではって、お前は自分の常識にこだわりすぎなんだよ。正しいと思っていたことが時代の流れの中で覆されるなんて、これまでも数え切れないのどあっただろ。俺も男妊娠どうよって…」
◇中島京子著 「家猫」:p179「彼はたった半年で、私から自信を奪った…なぜなら私は何も『ちゃんとできない』からなのだった」+p185「結婚ってなんだかめんどくさい。でも、すごくだいじなことだ」
<白い結婚>
◇成田名璃子著 「いつか、二人で。」:p272「結婚とはなんなのだろう。ずっとその答えが分からずにいた…間に何があっても、最後に笑えたら、それがきっと答えなのだ」←この作品は設定を理解するために何度か読み返したが、不思議。
◇森美樹著 「ダーリンは女装家」:p255「いくらひらかれたとはいえ、まだまだ差別意識や性への保守的な価値観が根強い昨今、世間体にとらわれず独自のしあわせを築いていけたらと願うのだ」+p245「8時45分のNHKニュースをBGMに、好きだ好きだと言いながら…私は青人の唇をふさいだ」
◇瀧羽麻子著 「シュークリーム」:p219「なるべくがっかりしたくない、とシンジは言う。一度きりしかない人生だから、がっかりしたくない」
著者7人のうち、中島氏は直木賞を『小さなおうち』で2010年に、窪氏は山本周五郎賞を『ふがいない僕は空を見た』でを2011年に受賞しているほか、R-18文学賞や電撃小説大賞、ダ・ヴィンチ文学賞など受賞されている方々がいて、ストーリー展開にそれぞれ力を感じ、読んで良かったと思える作品群でした。
{2017/10/9-13読了、記入は15日曜}