読書録

読書整理用のダイヤリーから移行しました19/1/26土~

通じない日本語 世代差・地域差からみる言葉の不思議 平凡社新書 861

新書861通じない日本語 (平凡社新書)

新書861通じない日本語 (平凡社新書)

 帯の「今日パンツはいてくれば良かった」を聞いて驚く中高年と若者との意味の違いなど、面白く解説している。国立国語研究所副所長で日本言語学会会長の著者が、これまでの研究成果の一端を紹介しているのだが、世代差、地域差など、なるほどと新たな知識をえる部分が多々あった。なお、平凡社が研究協力してはいるが、パンツの意味変化などは、広辞苑が歴史的に古い順に記載されていて参考になるp14とのことではあった。


発刊した平凡社のサイト⇒ http://www.heibonsha.co.jp/book/b325589.html


 面白いエピソードなど以下引用
◇「デジカメのエサはなんだと孫に聞く」サラリーマン川柳p12で、ウミガメなど連想する世代がいる
・「ポルノが好き」p26も・・

◇詩歌の五七五は、2モーラが4つ束になった構造p32、
→各要素の頭2モーラずつ組み合わせ略語にexユニクロコブクロp36、
→語末の2モーラを頭にもってきて逆転:まいう、めんご、ぱいおつなどp47

◇「ふんいき」を若者は「ふいんき」学生の7〜8割に。音位変換メタセシスというp78、交換エラーもある
exあきばはら→あきはばら、したつづみ→したづつみ、山茶花さんざか→さざんか
→赤ちゃん言葉の長短という組み合わせに、さっちゃんも、→英語では二つめの音節に長くで、ナガサーキなどp95

小椋佳の白い一日で、真っ白な陶磁器を掃除機だと思っていた著者p107、

◇味噌汁はからいかしょっぱいかp125で、名古屋に特有の「けったマシン」、肉といえば関西では牛肉など、

◇アクセントの地域差で、「ありがとう」の事例p168 東京は:り、名古屋は:が、京都大阪は:と、鹿児島は:とう
名古屋弁で「これ、なにー」など疑問で発言を下げると、他の地域では詰問されているように聞こえるp190


 それにしても、読書のペースが落ちてきたのが悲しい・・通勤時にスマホの歩数ソフトをよく見るようになたっため本を読めなくなっているのが背景にはあるかとも思いつつ、ようやくこの読書録に記入している。言葉の変化という意味では、年末にさまざまな発表があり、そのサイトも以下に備忘録として記録しておこう。


●「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン 新語・流行語大賞 - 自由国民社
https://www.jiyu.co.jp/singo/
https://www.u-can.co.jp/company/news/1201239_3482.html ←12/3のプレスリリースから
<年間大賞>■そだねー
<トップ10>■eスポーツ、■(大迫)半端ないって、■おっさんずラブ、■ご飯論法、■災害級の暑さ、■スーパーボランティア、■奈良判定、■ボーっと生きてんじゃねえよ!、■#MeToo(50音順)

Yahoo!検索大賞2018 - Yahoo! JAPAN
https://searchaward.yahoo.co.jp/
https://about.yahoo.co.jp/pr/release/2018/12/05b/ ←12/5のプレスリリースから
パーソンカテゴリー ※部門名は五十音順(大賞・スペシャル部門賞を除く)
【大賞】King & Prince
【アイドル部門賞】King & Prince
【アスリート部門賞】羽生結弦
【お笑い芸人部門賞】ひょっこりはん
【作家部門賞】矢部太郎
【女優部門賞】今田美桜
【声優部門賞】小林由美子
【俳優部門賞】中村倫也
【ミュージシャン部門賞】安室奈美恵
【モデル部門賞】Kōki,
スペシャル部門賞(平成生まれの著名人)】羽生結弦/大坂なおみ

カルチャーカテゴリー
【アニメ部門】ポプテピピック
【映画部門賞】グレイテスト・ショーマン
【ゲーム部門賞】モンスターハンター:ワールド
【小説部門賞】夫のちんぽが入らない
【ドラマ部門賞】半分、青い。
【流行語部門賞】大迫半端ないって

プロダクトカテゴリー
【飲料部門賞】綾鷹
【お取り寄せ部門賞】ルタオ チーズケーキ
【家電部門賞】iPhone 8
【クルマ部門賞】ジムニー
【コスメ部門賞】オペラ リップティント
【食品部門賞】乃が美 「生」食パン
【スイーツ部門賞】赤いサイロ 


いやはや、検索関係では、知らない言葉が多いこと。あわせてさらに若い、Yahoo!きっず、平成最後の「検索ランキング2018」と「急上昇キーワード」が、以下、発表されているのだが、その第一位については、大人がほとんどわからない、ということを取り上げていた情報番組があったが、確かに・・・
https://about.yahoo.co.jp/pr/release/2018/12/05a/ から見出しを引用↓
2018年に子どもたちに検索された人物第1位は、2015年から4年連続で点字の発明家「ルイ・ブライユ」!
ブレイクした芸人の「ひょっこりはん」や、ダンスと歌詞が子どもたちに人気の楽曲「USA」の検索が急上昇!
・ふつう、ルイ・ブライユと言われてわかるのは少ないと思うのだが、教科書に取り上げられていたとのことだった。


ことばに対するセンスは磨き続けていたいものと、改めて思った。それにしても、ほんと読書量が減ってきたのは何とかしたい・・・


{2018/11/18-27読了、記入は12/9日曜}